North, South, East and West ーあたまの中を旅しよう。

  1. SEASIDE

真夏の夢のリヴィエラ①ニース到着

シャガール美術館

降ろしてもらったバス停からは、それらしき建物が全く見えず。シャガール、と書かれた進行方向に少し歩いて左折。目立たない表札をよく見てみると、どうもここが入口らしい。

しばし汗が引くのを待ってから、ラヴェンダーの咲く庭の奥にある美術館内へ。

愛の画家シャガール

シャガール(1887-1985)はロシアに生まれ、ユダヤ迫害を受けて世界大戦時にアメリカ亡命、その後フランス国籍を取得した。それ以降暮らしたニースに近いサン=ポール=ド=ヴァンスに、今は眠っている。

シャガール美術館 Le musée Marc-Chagall では、彼が存命中に国に寄贈された連作「聖書のメッセージ」を中心に展示していて、画家自身が設計に携わった他に類を見ない貴重なミュゼなのね。


清廉な白さの大きな壁にかかる慈愛に満ちた色彩は、彼のことを”愛の画家”としてしか知らないあたしでも、思わずその世界観に入り込んでしまう。

人間創造」1956-1958


ソファに座って足を労りながら、大きな絵の前でオーディオガイド(日本語あり)に耳を傾ける。

最初の妻ベラを生涯愛し、それを題材にした作品を多く残していることから”愛の画家”と呼ばれるシャガール。そんなパーソナルな愛を超え、暗黒の時代背景に翻弄される中、人の営みやこの世界への深い愛情を大きくふくらませ花開いていった……そんな彼の芸術に、心ゆくまで触れることができる。


美術館を出る頃には、ぼちぼち午後らしい陽射しを感じる17時。日没は21時ごろ、いったん戻って休んでから夕ごはんかな。

この高台付近は、雰囲気のいい家が並ぶ。

超アバウトな観光地図をたよりに、トラムを目指して陽射しの強い坂道を下ってゆく。途中不安になって足を止め、通りがかりの人に訊いてみると、

「こっちで合ってるわよ。同じ方向だから一緒に」


英語がよく分からない様子だったけど、”トラム”が伝わり先導してくれる。
ことば通じないことも多いけど、みんな親切だなぁ。


トラム沿いには、行きにお水を買ったスーパーが。目を付けていたキッチュなレトロ柄のクッキー缶と、さすがに小腹が減って量り売りのプラムを買う。

中のシトロンクッキーもなかなか美味♡


リモンチェッロと美術館で見つけたスミレのお菓子に、クッキー缶……初日からお土産がいっぱいになっちゃった。


体力の限界まで歩き回って、18時近くにホテルに。エアコンがんがんかけてプラムとコーヒーでしばしブレイク。気になっているレストランにネット予約を入れ、それまで体力回復のためお昼寝タイム。

おやすみなさぁーい!!

旅のおやつはフレッシュフルーツ
外食で食べ過ぎる一方で、どうしても野菜不足になりがちな旅。カリウムやビタミンを水分とともに補充できる、フルーツやトマトをおやつとしてよく買います。量り売りで少量でも手に入れやすく、ナイフなしで食べられるものも多いからね!

第一夜はL’instant

あたしのおぼろげな 第2外国語の記憶が正しければ、”ランスタン”かな? ホテルから徒歩圏内のレストラン、L’instant。ここはとっても気に入った♡


テラス席は20時過ぎるとすぐにいっぱいに。フランス語のお喋りがまるでBGMみたい。メニューもほぼフランス語だけで、食い入るように見てようやく決められたのがこの2皿!


ひと皿目は「アーティチョークと野菜のタルト」。

見た目ごく普通なのに、アーティチョークペーストも、カリッとした胡麻風味のパンも、ドライトマトもマリネ野菜もみ~んな、それだけでも美味しくなっているのに、見事なほどそれぞれを引き立てあってるの!

シーズニングされたフレンチフライも、フレッシュなじゃがいもの風味がもう……全然別の料理みたい。これ、フレンチフライって呼んじゃっていいの?

この一皿で食事終わっても、十分満足できるかも。


2皿目は「白身魚のメダリオンサフラン風味、セート風」。

”セトワーズ”は南仏ランドックの料理で、トマトソースにアイオリを合わせたものだそう。ムール貝や青い香りの瑞々しいじゃがいも、魚だけでなく全てが美味!

なんとなく赤が飲みたくて、お魚料理にどうかな?と思ったけど、まろやかでアロマティック、ライトなプロヴァンスの赤はグラマラスな魚料理にも合う。


L’instant、2時間たっぷりパーフェクト。どれを選んでも絶対に美味しいだろうと思わせるプレートの数々。忙しいのに笑顔のホスピタリティを忘れないウェイターも好感度高いし、気取らない雰囲気もいい。ココは絶対外さない!


まいったな……いきなりいいお店見つけちゃったなぁ。。。


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