- Fri, 17 Jun 2011 -
1 朝のロワール川
2 西洋の驚異モン・サン=ミシェル
2.1 その美しき遠景から
2.2 聖ミカエルの山
3 強大な磁場にいざゆかん
朝のロワール川
出発の時間まで、トゥールの街をひとりお散歩。
市街部は現代的なつくりで、プランタンデパートや各種ショップがたくさん並び、セールの札が貼ってある。
駅も近代的だったし、バス乗り場も盛況だったし、便利な街のひとつなんじゃないかな。
旧市街や大聖堂などもあって、国内でもっとも美しいフランス語を話す学生の街としても有名!
みちゆき、とても古い教会がひとつ。ツバメの巣がたくさん見える。

大きな道を越えるとロワール川にかかる橋。
白っぽい砂は、石灰岩系かな。
朝日に広がるみずみずしい緑と流れ。
やさしい色合いと品のよい佇まいは、幾多の城を持つこの川にふさわしい。

西洋の驚異モン・サン=ミシェル
後半戦のクライマックスは、サン・マロ湾に浮かぶ修道院の島 ”西洋の驚異(ラ・メルヴェイユ)” !
”ナポリを見てから死ね” もだけど、あたしはつねづね ”モン・サン=ミシェル Mont-Saint-Michel を見ずには死ねない” って思ってたんだ。

2度目のフランスは、この干潟の島が ”馬の速さで満ちる” と言われる、大潮の時期を選んだ。この地域はヨーロッパの中でも特に潮の干満差が大きくて、18mにもなるんだって。
その美しき遠景から

あーっ、島が見える!!
4時間半・・・午前中いっぱいかけて、トゥールからついにモン・サン・ミシェルへ到着。
ようやく着いたんだ・・・はるばるノルマンディーの海岸まで来たんだ!!
まずはその姿を眺めつつ、レストランルレ・サン・ミシェルで名物のふわふわオムレツを、これまた名産のシードルとともに頂く。
本場 ”プーラールおばさんのオムレツ” は実はそんなに美味しくない、なんて口コミされているけど、ここルレ・サン・ミシェルのは美味しい♡

羊が草を食む草原の向こうに修道院!! のイメージだったけど、雨のせいか今日は羊一匹見当たらない。。。
平和で牧歌的なイメージを抱いていたのに、なんとこの羊は食肉用。そして海風に吹かれた牧草で育った羊はプレ・サレといって、はじめから塩味のあるお肉として評判なのだそうだ。
ちょっとショック(でもラム肉好きなあたし)
聖ミカエルの山

先住民ケルトの民の聖地「墓の山」に、8世紀初めに司教オベールが大天使ミシェル(ミカエル)のお告げを受けて、礼拝堂を建てたのがその始まり。その後増築を重ね、現在の80mの高さに至る。
かかっている橋は1877年築。それまでは巡礼者は、
引き潮のときに命がけ
で島まで渡っていたの!
橋が出来たため流れが淀み、周囲に砂が堆積し陸地化が進行しているとか。そのため、1日の大半は干潟の上に修道院がそびえる。いまや、満ちた海面に浮かぶ修道院が見られる日は貴重なんだね✨
☑2023年現在のモン・サン=ミシェル
150年ほど前に島に架けられた橋のたもとは堤防のように砂を堆積し続け、そのままでは海に浮かぶ修道院が見られなくなってしまうとのことで、この旅の後2015年には潮の満ち引きに影響しづらい構造の新しい橋が完成しました。なので、1877年築の橋はもうなくなっちゃったのね。
また、現在修復作業中の修道院は、今後は観光客用のタブレットを導入したり、ノルマンディー料理を提供する大きなレストランの開店が予定されているそう。より一層人々を集める観光地になりそうな予感!!

腹ごしらえの上で坂をのぼるけれど、あいにくお天気は冬並みの寒さに雨⛆。
塔の上から眺める素晴らしい景色をのんびり堪能する間もなく、皆ブルブル震えながら修道院に逃げ込む。

中は逆U字のロマネスクアーチと、逆V字のゴシック部分がみられ、これらの組み合わさったフレンチ・ゴシック様式。
木の天井は軽くするためのノルマンディー地方に独特のものだそうだ。
ここは大きなとがった花崗岩の尖った頂上に教会を立てているため、その脚部分は上部の身楼を支える住居部として、多層階になっている。

一目見た瞬間、ルドンの「神秘的な対話」を想い出した中庭の回廊。
オリジナルの柱はもう6本しか残っておらず、他は新しい石灰岩で修復済みなのが見てわかる。


修道院といっても、罪を犯して逃げ込む人等が多かったそうだ。この建物内の薄暗さは、そんな歴史も垣間見える気がする。修道院内に荷物を引き上げるのに、奴隷数名を大きな車輪の中で歩かせて、ロープを巻き上げたのだそう。

ミカエルは天秤を持って人の審判を行い、竜や堕天使を退治する厳しく勇ましい姿で現れる。告知のガブリエルや治療のラファエルよりも、あたしは好きだなぁ。
教会のてっぺんについているのと同じこの聖ミカエル像は、この旅3人目の美形に認定!
雨はしとしと降り続く。
ゆったりした時間に、島内の郵便局から絵葉書を送る。
英語と日本語が混じって変な宛名だけど、ちゃんと届くのかな?

強大な磁場にいざゆかん
さて、今夜の満ち潮は21時18分。日没は22時くらい。
本当は2時間ほど前から島で待機がいいらしいんだけど、一度対岸のホテルに戻り夕飯をとったあと、びゅんびゅん風が吹く中、20時ごろようやく出発!
極寒のノルマンディーを、これから歩きまっす!!

道のそこらには羊のウンチ。風に吹かれてよろけるたびに、踏みつけないようにしなくっちゃ~💦

この天気の中、モン・サン=ミシェルは綺麗というより荘厳で神秘的。👆はドラマティックモード撮影
島の裾野にたどり着いたのが満ち潮の約1時間前。
北側は既に海水が城壁まで届いており、もう遅いのかなぁと思ったら、南側にはまだ白く渦を巻いた潮の流れが!
さっき干潟だった駐車場も見る間に海水に埋もれていく。
潮の流れの変化に刺激されるのか、鳥たちが大集団になって、叫びながらぐるぐる飛び回っている。
ぞくぞくした。
ここもパワースポットだ。
異常に強い引力で体調を崩す女性も多いらしいけれど、あたしはココにいるとみなぎる感覚がする。
そんな時、なにやら周りが騒がしいと思ったら、車が一台取り残されちゃってる💦 消防隊員がロープをつなげたものの、間に合わなかったらしく・・・。

こういう場合に備えて消防車が何台もいたのか。
あれだけ ”駐車場から車を移動してください” ってアナウンス出てるのに、置いてっちゃう人っているんだなあ・・・。

満潮までまだ時間があって、もう一度城壁から北の塔まで登る。海の色は少し緑がかった、淡い翡翠色。
あとね、何故かここにいる鳥って異常に元気でさえずりまくり&飛びまくり。これも聖なるパワーのおかげ?

ライトアップまでまだまだかかりそうなので、ぼちぼち帰ろうとしたらさらに強風、さらに雨☔。
とてもじゃないけど傘を安全にさせる状況ではなく、フードかぶって暗い中風雨にさらされながら宿まで1kmの距離を黙々と歩く。羊のウンチなんて、携帯LEDライトじゃとても確認できない(踏んでるかも😰)。
途中、宿から借りた蛍光イエローの安全ベストを着けたツアー仲間とすれ違うけど、このベストって暗いところじゃ全く見えんわ・・・
みんな、車にも風にも気をつけてね。気ぃ抜くと、
風に飛ばされ海に落ちて、
マジ死ぬから!!
頬も手も極寒に冷たくなりながら、なんとかホテルまでたどり着く。部屋で暖をとり、1時間後さらにライトアップを見に橋の途中まで往復。
朝のロワールで往復2km、モンサンミシェルを上まで2回往復、夜中に半往復。
どれだけ歩いたんだ、今日は。てか、もう筋肉痛だし💦

ちなみに後から帰ってきたツアー仲間情報では、あの車は無事にエンジンかかったらしい。
持ち主はさんざん悪態ついていたみたいだけどね💦
