North, South, East and West ーあたまの中を旅しよう。

  1. WORDS

Fall



落ちる時、
それは並べられた条件に、惹かれているわけじゃない。
理屈じゃない、だから2人でも3人でも同時に落ちることだってある。


落ちる相手はいつも、
いつまでも好奇心を持ち、守りに入ることなく、
未来に夢を描き勇気を持って進み続ける、少年らしさを失わない人だ。

それは同時に、腰を落ち着ける甲斐性がないということでもある。
彼ら自身が、危険とか安定とかを考える能力を、
どこかに忘れて来てしまった永遠の子供だから。



何年か前、オックスフォードの土産物屋で、
初めに開いたページにあった言葉が、その本を買うきっかけになった。

Courage is resistance to fear, mastery of fear, not absence of fear.

勇敢とは怖れへの抵抗であり、怖れを克服することであり、
怖れがないということではない。

マーク・トゥエイン


何故そのことばが響いたかというと、
往きのフライトで旅に思いを馳せながら、思春期のことを不意に思い出し、
あたしはメモにこう記していたからだ。



”冒険とは、単に危険を顧みずに何かをすることじゃない。
正しいと信じていること、こうあって欲しいと思うことを、
たとえ困難が目の前に立ちはだかっても、挫けず前に進めてゆくことである。”



きっとあたしも同じなんだな。
忘れてきたわけでもなく、怯えることがないわけでもない。

高収入で、いくら素晴らしい肩書を持ってようが、
夢や創造に、まるで興味がない人とは一緒に過ごせない。
そしてそれを、外見や動作からすぐに見抜いてしまう。
実に正確に。

だから落ちる時はすぐに落ちる。
直感的に、なんの障害もなく。



Fall in Love。

あとからちゃんと理由づけをすれば、そういう訳なのだけれど。


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