North, South, East and West ーあたまの中を旅しよう。

  1. ART

Natal Chartを読む:黄道12宮のサイン


生まれた時と場所が運命を決めるのではなく、
適した時と場所を選び、それは必然で産声を上げる


どこで見たんだっけ、まさにそうだよねぇと唸ったこの一文。

生まれた時の星の配置で読む運命学は、だからこそ人生の展開をサポートしてくれるんです。

おすすめは西洋占星術のNatal Chart

生まれ日時を使う占いのうち、実用に足るとあたしが感じてるのは西洋占星術(ホロスコープ)0学宿曜占星術。四柱推命は、検証段階で脱落しちゃったなぁ。

このうち、0学と宿曜はざっくりした運命性(特に人間関係)を見るのには有用だけど、深い自己分析や実用性の点では弱い。

そこで、誰にでも有用なのはホロスコープ。中でも、自分自身をよく知ることができる Natal Chartから入るといいよね 。広く普及していて、日本語サイトでも自動解析してもらえるからラクチンです。

難点は、誕生時間・誕生場所がないと精度の高い分析ができない、ということくらいかな。同じ誕生日でも、時間や場所が違うとまるで別人な運命の設計図になるの!

12星座サインは空の番地

Natal Chartは、生まれた時に「太陽」と「太陽系の惑星たち」が、地球から見て黄道上360度の、どの地点にあったのかを図で示したもの。宇宙での番地を分かりやすく表すため、春分点を基準点とし、黄道を30度ずつ12宮(星座)サイン zodiac sign で区切って番地分けしています。

たとえば100°地点は、「かに座の10゜」と表現できて、「かに座」と言えば春分点から90°~120°までのエリアを差すわけよね。


黄道を12室に分けて番地付け


この番地に使われている「サイン」が、皆さんよくご存知の12星座。「私はしし座!」というのは、太陽が春分点から120~150°の「しし座番地」にある時に生まれたことを示します。これは「太陽星座(サン・サイン)がしし座」ということ。

12星座占いの場合はサン・サインのみで占うけれど、ホロスコープは、太陽だけでなくその他の惑星も含めた10個の天体と、いくつかの重要ポイント(感受点)が、「どのサインの何度にあったか」「それぞれの星や感受点に特殊な角度がつくられているか」などで読み解いていきます。

たとえばサン・サインがしし座でも、金星はおとめ座で、水星はかに座……だったりするのね。それにより、千差万別のチャートが出来上がるの。

🌠ややこしい星事情
占星術が生まれた当初は、春分点は夜空のおひつじ座の0度にあったけど、毎年わずかにずれて、現在は約1星座分動いて春分点は夜空のうお座にある。もっと言えば、実際は黄道上にない星座もこの12サインに含まれちゃってるし、都合よく30度区切りで夜空に星座が並んでいるわけでもない。

えっじゃあ、現在のおひつじ座生まれは、本当はうお座ってこと!?
いえいえ大丈夫。西洋占星術の主流・トロピカル方式においては、太陽が春分点を通過後、30°進むまでの1カ月間に生まれたあなたはおひつじ座でOK。あくまでサインは、解析をスムーズに行うための便宜上の番地名。「春分点から30°まではおひつじ座サイン」という決まりなので、それが夜空に浮かぶ実際の星座とずれていても 、問題ないのね。

ちなみに、夜空の星座に固定してサインを割り振るのはサイデリアル方式と呼ばれ、インド占星術ではそちらを採用しているため、おおよそ1星座ずつサインが前にずれます。(おひつじ座→うお座、いて座→さそり座など)

まずはサインを覚えちゃおう

さて、この春分点からの度数が進むにつれて、人が成長するのと同じように運命も変化していきます。その運命律を、この12星座サインが順序良くシンボライズしているので、数字(室・ハウスと関係)支配星(サインの特性と一致する惑星)と一緒に、まずそれぞれのイメージを掴んでみましょう♪

奇数番号の星座は男性星座、偶数番号の星座は女性星座です。



火の星座・活動宮
支配星:火星(軍神マルス)
体の支配部位:頭部

1番目の星座・おひつじ座が示すのは「I am(我あり)」。赤ちゃんに自我が芽生える段階。先取の精神で真っ先に行動を起こし、皆をリードする勇猛果敢さ。エネルギッシュに本能と直感で動き、正直者で若干おっちょこちょい。勢いはいいが、持続性はない。スピード好き、勝負好きなので、グレたり乗り物や喧嘩による怪我に注意。上下関係を守る仁侠的な義理固さがあるが、女心は理解できず、デリケートさに欠けフォローが雑。

座右の銘は”先手必勝”。 経営者・軍事・開拓・スピード・投機・外科手術などに関連。



地の星座・不動宮
金星(美の女神ヴィーナス)
部位:顔、首、甲状腺

2番目のおうし座が示すのは「I have(我所有する)」。自分以外の物質界を五感で認識する段階。美的センスと五感に優れ、音楽や食事を心行くまで繰り返しじっくりと味わい、さらに感性を磨き上げていく。芸術を理解し、真の意味でよいものを知っている。物欲・所有欲が強く、自分が心地よく感じるものを手の届くところに置きたがり、上品かつトラディショナルなコレクションが多い。スロースターターで腰は重いが、動き出したら意志が揺らぐことなく貫き通せる、職人気質の頑固者。

座右の銘は”牛の歩みも千里”。 グルメ・音楽・画家・職人・才能・貯蓄・財産などと関連。



風の星座・柔軟宮
水星(伝達の神マーキュリー)
部位:呼吸器、肩、上肢

3番目のふたご座が示すのは「I think(我考える)」。身の周りのものに興味を持ち始める段階。スマートな情報収集、広く浅いコミュニケーション能力があり、好奇心が強くおしゃべりで多才、フットワークが軽く若々しい。双子の名前通り二面性を持ち、その日の気分で主張がころころ変わる。都合のよい嘘をついたり、浮気したり、分が悪いと人一倍逃げ足が速かったりもする。でも本人は悪気が一切ないので、罪悪感もなく、そのこと自体翌日には忘れているかも。

座右の銘は”聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥”。文筆・マスコミ・商業・乗り物・移動・旅行・兄弟姉妹などと関連。



水の星座・活動宮
月(狩りと豊穣の女神ダイアナ)
部位:乳房、胃

4番目のかに座が示すのは「I feel(我感じる)」。お気に入りを集めた巣作り本能が生まれる時期。親分肌・姉御肌で、 家族愛・仲間意識を大切にする。多くの人に囲まれて、家やなわばりの守りを固めて安心を得る。真似がうまいので家事能力も高い。わいわい集まって飲み食いするのが好き。敵と認識すれば徹底的に排除するが、部下や仲間には優しく、時におせっかいが過ぎることも。行動原理が好きか嫌いかなので、情に厚い一方で、感情に惑わされて冷静な判断ができなくなることもあり、しばしばヒステリック。

座右の銘は”笑う門には福来る”。家事・家庭・保育・料理・飲食・母性などと関連。



火の星座・不動宮
太陽(芸術神アポロ)
部位:心臓、血管、背中

5番目のしし座が示すのは「I will(我志す)」。自己表現を身に付ける段階。百獣の王にとって世界の中心は舞台の上の自分。周りの人が応援し支えてくれるなら、堂々とした態度で自分らしさを存分にアピール。理論的根拠はなくても、なぜか自信に満ちた堂々としたふるまいと、好んで身に付けるブランド品が大物感を醸す。きっぷがよく、立場が低い者への施しはさすが王者の風格。意外と繊細で、周りに人がいないとさみしく不安になり拗ねたりするが、自分から寄っては行けないので、そんな時でもうろたえる姿は見せずにひとり孤独に耐えている。

座右の銘は”果報は寝て待て”。舞台・演劇・俳優・創造・自己表現・レジャーなどと関連。



地の星座・柔軟宮
水星(伝達の神マーキュリー)
部位:消化器系、神経系

6番目のおとめ座が示すのは「I analyze(我分析する)」。個人として成長はしたが、社会で経験を積み始める前の段階。清廉で常識人、非常に細かい分析・批評家。ヘルスケアや医療、秘書・事務・経理などに向いている。人でも物でも何かと気付いてケアしまうため、気が休まらず常に疲れているかも。失敗を恐れる頭でっかちな理論派で、完璧なマニュアルにより繊細な自分を守ろうとするが、理論通りに行かない時は応用がきかずに若干パニック。潔癖な少女性を持ち、こっそり自分だけの王子様(お姫様)が現れるのを夢見ている。

座右の銘は”親しき仲にも礼儀あり”。管理・事務・批評・潔癖・自省・ストレス・マネジメント・医療ケアなどと関連。

ここまでの6つのサインは、「個人」としての成長過程。
後半の6つのサインは、「他者との関わり(=社会)」の中での成長過程を表します。



風の星座、活動宮
金星(美の女神ヴィーナス)
部位:腎臓、腰部

7番目のてんびん座が示すのは「I balance(我調和する)」。人間関係の中にで立ち位置を学ぶ段階。他者との優れた調整力と品のある立ち居振る舞いを持ち、洗練されたバランス感覚を生かせる人気者。如才なく人当たりの良い建前の裏で、関係を緻密に計算しており、どう振る舞えば最もメリットが得られるか優劣をつけるしたたかさが。でも駆け引きが婉曲表現過ぎて、結局は優柔不断に陥る八方美人。パーティー好きで着道楽、醜いもの汚いものには眉をひそめて近付かない。

座右の銘は”美しい花には刺がある”。社交・美容・ファッション・外交・パートナー・結婚・均衡・公平・裁判などと関係。



水の星座・不動宮
冥王星(冥府の神プルートー)
部位:泌尿器、生殖器

8番目のさそり座が示すのは「I desire(我望む)」。鋭い洞察力を持ち、徹底的に人や物事を徹底的に究め、融合した後の変革・生まれ変わりを望んでいる。しかしそれを腹の底に秘めて口に出さず、目力で訴えるため、独特の色気を醸し出しやすい。信じた相手の裏切りには人一倍復讐心を燃やし、何年かかろうとも致命的な一撃を与える好機をじっとうかがい、刺し違えてでも目的を達成しようとする執念深さがある。All or Nothingの極端な人生観。

座右の銘は”肉を斬らせて骨を断つ”。自分ではコントロールできない事柄の、死・セックス・相続・遺産などのほか、医師・カウンセラーなどと関連。



火の星座、柔軟宮
木星(神々の王ジュピター)
部位:臀部、大腿部、肝臓

9番目のいて座が示すのは「I understand(我理解する)」。人馬一体のケンタウロスに象徴されるように、哲学的で向上心を生涯持ち続ける深い精神性と、広く世界中を駆けめぐる活動性をあわせ持つ壮大なロマンティスト。 世界レベルで大志を語る自由人だが、その根本は単純に楽しさを追求する冒険心だったりもするので、物事でも恋愛でも、興味を失えば放り出して次に行ってしまうことが。楽観的で大雑把、いわゆるKYタイプなのに、概して人には好意的に受け止めてもらえる上、その適当加減が逆に包容力があるように受け止められる得な性分。

座右の銘は”おもしろきこともなき世をおもしろく”。高等教育・哲学・自由・海外・読書など、“遠くに行くこと”と関連。



地の星座、活動宮
土星(魔王サタン)
部位:関節、下腿

10番目のやぎ座が示すのは「I use(我使う)」。生まれたからには最大限能力を生かして上を目指す、という表向き控えめながら、その実大きな野心を抱いている。考え方は非常に現実的なので、リーダーとしても縁の下の力持ちとしても有能な存在。 勤勉・真面目な努力家で、責任感が強く社会の中で役割を着実に果たすところは、昔ながらの日本人の伝統的な姿を彷彿させるところが。一方で、どうしても羽目を外せない堅苦しい一面も。

座右の銘は”為せば成る、為さねば成らぬ何事も”。天職・社会的地位・権力・努力・忍耐・父性などと関連。



風の星座、不動宮
天王星(ウラヌス)
自律神経、中枢神経、足首

11番目のみずがめ座が示すのは、「I know(我知る)」。人類すべてが上下なく平等、男女もボーダーレス、その中で個性豊かに自由に生きる権利を信じるユートピア思想の持主。同時に人生には思わぬことがつきものと斜にかまえたところがあり、何が起きても冷静でジタバタせず、ある意味諦めのいいところが。 独創的で天才肌だが、頭の中だけで完成されて現実に反映されないことも。人と違う存在であることに自尊心を持つため、皆と同じでは納得がいかず、素直にyesが言えない天邪鬼。しかし本音は、そんな自分を認めてほしい。

座右の銘は”来るもの拒まず去るもの追わず”。友人関係・変化・革命・宇宙・航空・電波・IT・占星術などと関連。



水の星座、柔軟宮
海王星(海神ネプチューン)
足、リンパ、内分泌

12番目のうお座が示すのは「I believe(我信じる)」。夢見がちなロマンティストで人類愛や博愛精神に満ち、地に足のつかない妄想癖のあるいわゆる不思議ちゃん系。共感力や想像力に恵まれ、美しくはかないものに惜しみなく愛情を注ぎ、現実的思考や論理性には欠ける。アルコールや悲恋に依存することも。そういうものについふらふら近寄って、涙する自分に酔う。周囲との境界をなくす耽美的な才能を、音楽・映像などの芸術方面で昇華できると大成。

座右の銘は”愛は地球を救う”。宗教・夢・精神世界・Web・芸術・人気商売・混沌・受容・曖昧・目に見えないものなどと関連。


ここまでの12サインまとめ

サインのグループ分け

12星座サインのイメージは大体つかめました?
ホロスコープはシンボルや数字を、その概念の組み合わせからインスピレーションで読み取っていきます。なので、イメージを把握することはとっても大事なのね。

サインにはさらに、2要素/3区分/4元素の分類があって、それを一覧にするとこんな感じ!


さらにシンプルにしたものがコチラ。



この分類表で、注目ポイントはココ👇ですよー!

☑ 火・地・風・水の4元素に3星座ずつ
☑ 各元素から、活動宮・不動宮・柔軟宮に1星座ずつ

☑ 奇数が男性星座で、偶数が女性星座の2区分
☑ つまり火と風が男性星座、地と水が女性星座


男性星座は外向きの性質で、女性星座は内向きです。
活動宮は自ら活発に行動する、不動宮は自分からは動かず周りが動く、柔軟宮はあたりが柔らかく順応するタイプ。

でもはじめに覚えるといいのは、4元素の分類
行動原理が何かを表していて、火は「精神」、地は「物質」、風は「情報」、水は「感情」で動いているの同じ元素の星座同士(120°の角度にある星座同士)は互いに自然に共感しやすく、相性もいいワケです。

この構造が分かると、12個の星座の順さえ忘れなければ、しし座は5番目だから火の星座で不動宮……みたいに頭の中で割り出せるようになるよ。
そうしているうちに自然に覚えちゃう(笑)



さぁこれでつかみはオッケー!!
つづいて惑星アスペクトまで理解したら、ぼちぼちホロスコープを読み始められます♪



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