- Tue, 21 June 2011 -
1 押せ押せでシャルル・ド・ゴールへ!
1.1 ウィーン入城
2 ホーフブルグ宮殿
3 空間も凄い美術史美術館
3.1 ゲルストナーのザッハトルテ
4 ウィーンの街を散策
4.1 ウィーンのごはん その1
押せ押せでシャルル・ド・ゴールへ!
パリは今日も雨模様。朝も早くから、傘を片手に今いるのはオペラ座のロワシーバス停留所。
はじめの計画ではパリを最後に帰国予定だったけど、トランジットだけじゃもったいないと、最後にウィーンでの3日間を追加しているの!
今パリでは航空ショーが開催され渋滞が増している上、添乗員さんから仕入れた話ではRER線が一部スト予定なのだそうだ。さらに雨・・・急いでいる様子の人々が、次々とタクシーに乗り合わせて走り去っていく!
うぅぅどうする??
シェンゲン協定国同士だからチェックインは時間かからないはず……
結局バスは20分遅れで出発、空港には出発1時間を切って到着。
しかもシャルル・ド・ゴール空港、わかりづらい!
フランス人の英語も聞き取りにくくて、なんとなくしか出来ないチェックイン。GATE53ってドコ? 荷物持って右往左往・・・してる場合じゃないのに!!!
ヒマそうにしているスタッフに聞いてなんとか手荷物検査までこぎつけたら、今度は編み上げモカシンを脱いでとふんぞり返る係員の大きな黒人のおばさん。
ええ!? これ、脱ぐのも履くのもすごく大変なんですけどっっ!
片方でいい?とかこんなの脱げって言われたの初めて!とか、一通り悪態ついてみるもおばさん涼しい顔。靴下でぺたぺた歩いてゲートを通り、ぷりぷりしながらまた一生懸命モカシンを履く。
あぁこれで間に合う!
大量のフランス語とフランス人に囲まれて、一路ウィーンに飛び立つのだった。
👗旅の服装
3週間と長い滞在だったので、事前にコーディネイト表を作り、洗濯後1日で乾かなくても可能なローテーションを組みました。そうすることでかなり荷物の量が減らせるからね! 荷物と一緒にトイレにも入りやすいよう、扱いやすい用量小さめのトランクに。
写真入りローテ表はすごく便利で、現地の気温や予定にあわせて臨機応変に入れ替えも簡単。日内気温差が大きいので、重ね着で12~30度くらいまで調節可能、しわになりにくく軽く、組み合わせで気分を変えられるもの・・・が基本です。
普段履かない運動靴はかえって疲れるので、この旅では太目のヒール、取り外し可能な2段階インソールをあわせた歩きやすいモカシン、ちょっとおしゃれしたい時の靴、の3つを持って行きました。 靴はローテートすることで汗のにおいもとれやすいし、同じ部分がぶつかってマメができるリスクも減ります。
ウィーン入城
結局ヒコーキも25分遅れ。空港-市内を16分で結ぶCATでウィーンに入るのも30分押し。
でもオーストリア航空の✨クリームチーズディップ✨が美味しかったから許す😆
とりあえず市内72hrチケットを購入。右往左往して入鋏用の青いパンチを見つけ出し、やっと地下鉄に。
まずはシュテファンや宮殿へのアクセスも抜群なウィーンど真ん中の宿、ペンション・ペルチーへ直行!
もともと宮殿の一部を改装しているんだそうで、建物自体かなり古いのは否めないけど、お部屋はとても清潔で機能的。ウィーンのど真ん中でこんなの最高♡
さて、ネット予約できるものは全部あらかじめチケットをプリントアウト済み。
ここではシシィ・チケットという、時間指定なしでホーフブルグ宮殿(銀器・皇帝の部屋・シシィ美術館)とシェーンブルン宮殿のグランド・ツアー、あと王宮家具博物館がすべてコミコミセットのもの。
ホーフブルグ宮殿
「Japanese、日本語!こんにちは!」
にこやかな受付のおじ様がオーディオガイドをセッティング。銀食器のコーナーから、山ほどある逸品にため息の連続。
続く皇帝の部屋で伝わって来るのは、「自分は国家の筆頭官吏」と公言していたオーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフ1世のストイックな生活ぶり。
民族国家をまとめ、贅沢をせず、いかに国民のことを考えていたかを見せつけられる。鉄のベッドを利用し、3時間睡眠で朝は5時から起床し、起きている時間のほとんどすべてを公務に費やした。
68年間の長期にわたる施政で、”国父” ”不死鳥”と呼ばれ、国民から愛された皇帝。その皇帝の心の支えが、一目惚れし結婚した ”天使のようなシシィ”・・・それが執務室にある肖像や写真の主、エリーザベト皇妃だ。
シシィは61歳でアナーキストに暗殺される。でもその時、国民は殺された皇妃を悲しむよりも、妻を失った皇帝に同情したという。死して伝説となった美貌の皇妃は、今では ”シシィ” と親しみをこめて愛称で呼ばれるけれど、当時けして国民に愛されていた人ではなかったらしい。
その理由はシシィ博物館を見るとわかる。バイエルンで自由奔放に育ち幼くして窮屈なオーストリア宮廷へと嫁ぐこととなった彼女は、伯母で義母の厳格なゾフィー大公妃への反発も手伝って、当時オーストリア傘下にあったハンガリーの独立機運を陰で支えたりもした。
やがてその公務を全うするよりも、ウィーンから逃れることに力を注ぐようになる。夫が一日の大半を公務に注ぐ一方で、療養の名目でお気に入りの食器類、美貌を保つための道具等を持たせて国外への長期の旅を繰り返した。
世が世なら、革命の刃に倒れてもさもありなん、という筋金入りの傍若無人ぶり!
彼女は詩の中で自らを妖精の女王に喩え、”人には理解されない” と吐露する。義母と折り合いが悪かったり、息子ルドルフの謎の死を経験したりと、確かに辛いことが多かったんだろうな。
でも数々の残された品や徹底したダイエットを見るにつけ、行動力があって頭のキレは悪くはなかったハズ。少し視点を変えれば、立場と自身の生き方を両立できる方法を見つけられただろうになぁ。
それが何より残念。本当の伝説の美女になれたはずなのに。
空間も凄い美術史美術館
お次は暑い中を歩き続け、やっと出会えた美術史美術館!
まずはその壮麗な大空間に口あんぐり。
絵も凄いの!
アルチンボルドの傑作やラファエロ「草原の聖母」の際立つ青。
クラナッハのアダムとイヴは、実際に見ると陰鬱さはなく、とても優美。
世界最大の見事なブリューゲルコレクションでは、遠近感覚がずれているんだけど、それがまたブリューゲルらしさのような。
どの部屋にも大きなソファがたっぷりと配置されていて、いくらでもお気に入りの前でゆっくりと鑑賞できる。
ゲルストナーのザッハトルテ
歩きつかれて、館内のカフェ・ゲルストナーで、お作法どおりザッハトルテを注文♡
あたしチョコ嫌いなのよ基本的に。食べるとすればホワイトチョコ。でも超有名どころゲルストナーなら・・・と思ったんだけど
正直それほどでもなかった。
というより甘い・・・甘過ぎる!!
カフェと一緒に出てきたお水はもしやチョコ用のチェイサー?
(後で知ったけど、お水の美味しいオーストリアではサービスとしてお水が付いてくるんだって😆)
もうすぐ閉館。またじっくりこの空間を目に納める。
歴代君主のコレクションをもとに、フランツ・ヨーゼフ1世の命で築かれた美術館。同じく19世紀末に生きたクリムトの壁画だけじゃない。美しい模様の大理石、一部の隙もない見事な装飾、大きくシンメトリーな圧倒的な建造物。
ここは見てるだけで、心が満ち足りていく。
ウィーンの街を散策
すいすい事が運び、美術館近くからウィーン歴史地区をぐるっと囲む環状道路リンクシュトラーセを路面電車で一周してみる。当時ウィーン内側の壁を壊して環状道路にしたのも、フランツ・ヨーゼフ1世なのだそうだ。
こんなにスムーズに観光できるのは、見所がぎゅっとリンク内外に集まってるからなんだな。
今日は平日。申し訳ないようだけど、世の中の人たちは働いております。仕事帰りと思しき人たちがいっぱい。
あたし、日本に帰ったらほんとちゃんと仕事できんのかな? すっかり放浪癖がついちゃって。
ローマ・パリに比べて、ウィーンの人たちのファッションは同じキャミワンピでも着こなしに上品さが漂う。暑くてデニムショーパンで歩き回ってるあたしはちょっと反省。明日からもう少しお上品モードにしよ・・・。
ウィーンのごはん その1
ついでに軽めオーストリアコース料理が評判、と載ってたエースタライヒャー・イム・マクへ。
ミラーとブラックボードで入り口はおしゃれな感じ✨
おしゃれな雰囲気たっぷりのテラス席にリザーブの間をぬって入れてもらったものの、メニューに軽めのコースなんて載ってない。
ランチの場合だけなのかな?
お腹が減ってればヴィーナーシュニッテルを食べてみたいけどまあ無理だな、さっきケーキ食べたし。
じゃひとつだけ軽めのメインを、と「カラメルキャベツの平たいパスタ、キャベツのサラダ添え」なるものを頼んでみた。
でもホントに具材がキャベツだけなのよこれ!!
1.5㎝四方の大量のパスタが、少量の甘めのカラメル色の煮込みキャベツと和えてある。サラダは生キャベツのぶつ切りにバルサミコドレッシングがかかってるだけ。
なんか甘いし…💦
甘いのはもう無理、ザッハーの後だし~!
結局サラダと飲み物、ディップの美味しかったパンだけお腹にしまい、メインはほとんど食べられなかった。
ウェイターも無言で残念そうな顔・・・でもごめん、ぜんっぜん口に合わなかったよ・・・。
オープンテラスで、近くからオーケストラの練習の音が聴こえてて、なんだかウィーンっぽいなぁって雰囲気はとってもよかったんだけど!!
夕暮れ時、せっかくなので隣にある市立公園を散歩。
通りはどこも立派な彫刻が飾る石造りの建物がびっしり。
すごいな、由緒ある街の持つ、このパワー。
道に迷いつつ、目指すは華のあるゴシック様式のシュテファン大聖堂 Stephansdom。近くに来るとまた一層大きい。下のほうが黒いのは何か理由があるのかな?
せっかくなので1周してみると・・・裏手はちょっとおトイレのにおい。んー、まぁ人が生活している限り仕方ないか。
グラーベン通りを抜け、ホテルの小道へ。部屋の窓を開けると目抜き通りの喧騒が聞こえてくる。
とりあえず少しは塩分を摂っておこうと、ホテルに戻りシャンデリアの下で日本から持ってきたインスタント味噌汁の粉を舐める羽目に。
あぁ第一日目、食事にしょぼーん。あたし、ウィーンは食べ物が合わないかも・・・くすん。