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  1. SEASIDE

人生の休日⑰メルク修道院とドナウ川クルーズ

Wed, 22 Jun 2011
1 ウィーン発列車の旅
2 素晴らしきメルク修道院
  2.1 暑さ忘れる日陰のランチ
3 青きドナウ川クルーズ
4 ふらっとホイリゲでほろ酔い
  4.1 ウィーンのいいところ

ウィーン発列車の旅

ウィーン2日目は、ヴァッハウ渓谷観光。ひどく暑くなるみたいだから、パリで買ったキャミワンピにしちゃおうっと!

ペルチーで美味しい朝食を頂き、ちょっとだけウィーンの食べ物への期待も戻って、そのまんまウィーン西駅へ。

ホームに行くとメルク Melk行きの列車REXが9:18にあるとわかり(季節によって変わる)、券売機ではうまくコンビ・チケットが探せず窓口でゲット。


コンビ・チケット西駅からメルクまでの列車メルク修道院の入場券メルク~クレムス間のクルーズクレムスからウィーン・フランツ・ヨーゼフ駅までの乗車券・・・のすべてが入って46ユーロの3枚つづりだ。
ヴァッハウ渓谷のメルク~クレムス間は世界遺産。


停車駅は全部書いてないし、案内板の停車駅にメルクの名前もないんだけど、それらしい観光客もいっぱいいるし、この列車に間違いない!

のどかな景色の中を、欧州サイズのでっかい快適シートと冷房のよくきいた2階建て車内で1時間15分の旅。列車の旅って、なんだかホッとするなぁ・・・。

素晴らしきメルク修道院

次はメルク、と放送されると皆わらわらと下車。すでにものすごく暑い! 街中では小さなマーケットがにぎやか。

目指す修道院


傘をさして汗をかきかき修道院までの小さいけれど急な坂をのぼり・・・


ようやくメルク修道院 Stift Melk の門に到着!

オーストリアン・バロックの至宝、鮮やかな色彩と金色に彩られた院内には、建物に合い相応しい秘宝の展示に続いて、優美な色調の天井画の部屋へ。


そして、数多くの蔵書を収めた図書室。


ここはフランスへ嫁ぐマリー・アントワネットが一泊した場所。見知らぬ国へひとり足を踏み入れる幼い花嫁を、きっとここは温かく迎えたのだろうな。

テラスから一望できる、メルクの町並みとドナウの眺めの素晴らしさってば!


わーお✨ 気持ちいーい!

メルク修道院 Stift Melk
11世紀後半、ベネディクト会派の修道士に、この地を監視していた辺境伯バーベンベルク家よりドナウ川を臨む城が寄進されたことがその始まり。写字室と充実の写本図書館を誇り、修道士の生活鍛錬の場となっていた。現在残るオーストリアン・バロック建築は、バロック建築の巨匠ヤーコブ・プランタウアーの設計によって18世紀前半に40年をかけて建設されたもの。皇帝の修道院接収やナポレオン戦争、世界大戦など、幾多の危機を耐えて現在もベネディクト修道院として存続している。


最後にらせん階段を降りると・・・


予想をはるかに凌ぐ祭壇へ。

圧倒される美しさの主祭壇


主祭壇だけでなく、副祭壇も見事で、明かり取りのドームからの光がまた一段と華を添える。

暑さ忘れる日陰のランチ

クルーズは通常13:50ごろウィーン方面に出発するらしく、ゆっくりと併設レストランでランチすることに。


噂どおりまずワイン・・・おいしい! ガーリックのズッペ(スープ)もこくがあって、この暑さの中臓腑にしみわたるぅ~。


これにドイツ語でいうところの「ブラードヴルスト ミット ポンム フリッツ(ソーセージグリルとフライドポテト)のサラダ添え」を。
あ゛ぁ、ドイツ語はさっぱり分からん💦 ←第2外国語は仏語

今ヨーロッパでは食中毒が流行っていて、原因が生野菜ではといわれているそうで、ランドオンリーツアーではなかなかサラダが出なかったもんだから、つい生野菜頼んじゃうよねー。


さぁ! 傘をさして気合いれて船着場へ向かって歩き出す。でも真昼の太陽がつくる傘の影は小さくて、うまくその中に全身入れない。

うぅ、暑い。暑過ぎる!
修道院を下から眺める道をフルに20分ほど歩いて、ようやく船着場に。

青きドナウ川クルーズ

ここからは1時間ほど青きドナウをゆったりクルーズ。日当たり良好の甲板席は諦め、中の席でアイス・カフェー(コーヒーフロート)を注文。


周りのコーカシアンのおじいちゃん・おばあちゃんたちも、今日はみんなアイス・カフェーを注文し、ストローでちゅうちゅう。
その音や両手でグラスを支える姿がちょっとカワイイ😆

青いガラス越しのヴァッハウ渓谷


船内は青みのビューガラスになっていて、”青きドナウ” がより深い青に。
たまに甲板に出て、本物の色を確認! 意外と甲板も風が気持ちよくて涼しいかも??

はじめはデュルンシュタインでの城跡登り(山のてっぺん)を考えていたのだが、この暑さに自ら却下。

デュルンシュタイン Dürnstein


この旅、進んで予定変更したのはこれが初めて。それくらい、暑さに頭もくらくら。

バテちゃってもー、このままウィーンに帰ろう・・・ホテルでごろごろしよう・・・と終点のクレムス Krems までフル乗船。


下船のゲートが開くのを待ってたら、小学生くらいの男の子が「コンニチハー!!」と元気よく挨拶。「日本語わかるの?」と英語で話しかけたらやっぱり「うっどうしよう・・・」な反応。

クロアチアの子供たちとおんなじだぁ😆✨

でもクレムスの船着場から駅まではかなりの距離(約1.5km)、そして駅への道案内もない! もしかしたらデュルンシュタインで降りて、列車に乗り換えた方がまだマシだったのでは・・・💦

ふらっとホイリゲでほろ酔い

すっかり疲れちゃって気がつけば寝ている車内だったけど、はうっと目覚めて駅名の放送を聴けばウィーン手前のハイリゲンシュタット Heiligenstadt

そだ、だいぶ涼しくなってきたし、ここからホイリゲに寄って一杯やって帰ろう、と条件反射のように駅に降り立った。


ホイリゲ Heurige はその土地の新酒ワインを出す酒場のことで、有名なのはウィーンの森近くのグリンツィング Grinzing。ハイリゲンシュタットの駅前から38Aバスに乗り、グリンツィングで下車。
(いや、降り損ねてひとつ先のバスストップで下りた💦)

ちょっと坂を下りながらお散歩すると、おっ!😲 ここは行ってみたいな~と思ってたホイリゲ、
パッサウアーホーフではないの!
おそるおそる入ってみる。

花に囲まれたパッサウアーホーフのテラス席


開店したてで誰もいないお花がいっぱいのテラスで、タバコをふかしている恰幅のいいおじさんが。ワインとサラダくらいでいいんだけど、ここで食べていいかしらと聞くと、もちろんどうぞと早速、白ワインとグリーンサラダを持ってきてくれた。

実はこのおじさんがオーナーさん! 何度か日本のテレビにも出ていて、毎年秋には仕事で日本に滞在しているそう。

いろいろ話してたらクロアチアはザダルの島が出身だとわかり、ちょうど旅してきたあたしとクロアチアの話題で大盛り上がり。

そうこうしているうちにドイツのツアー客がわいわいと入ってきて、ワインでかんぱ~い! 生演奏も始まって、賑やかになってきた。


ゲシュプリツターも飲みたい!と言ったら、ウェイターさんに命じて残っていた白ワインに炭酸水を注いでくれる。そして日本の友達が持ってきてくれてたからとカステラも、アイスも・・・さらにクロアチア産のフルーツ・スピリッツ(花束みたいな香り!)も頂いちゃった♡

夜ウィーンで一杯やらない? 明日もまた来るかい?

う~ん今日は疲れちゃったし、お酒そんなに強くないからまたの機会にね!

そしたら、次ウィーンに来るならクリスマスがいちばん綺麗だよ、来たらまた寄ってね、と送り出してくれた。

クロアチア出身のオーナーさんと

ウィーンのいいところ

いい気分でグリンツィングからは路面電車でウィーンに戻る。

途中、ドアの開閉の調子が悪くなったみたいでトラムがストップ。でも誰も何も騒がない。

どうしたのかしら?

隣に座っていた女性が話しかけてきた。結婚してここに住むことになったアメリカの方で、まだドイツ語の車内放送がわからないのだそうだ。

そのうち運転が再開したけれど、目的地手前で今度はお客さんがみな車外へ。なんだろうと2人して真似して降りると、近くのちょっとよろよろした感じのおじいちゃんが、

電車も眠りに行くんだよ、休まないとね

と冗談半分に言って、にこっと笑った。


ウィーンって、日本人からみると同じコーカシアンに見えるけど、結構いろんな国の人が混じって生活しているらしい。
クロアチア人、アメリカ人、それに音楽を勉強しにきているたくさんの国の人。そこはパリに似てるかな。言葉がわからなくても、観光客に親切なところも。

しばらくしたら、普通どおりまたトラム再開。先ほどの女性とも別れて、ホテルへの道を戻る。

黄金に輝くペスト記念柱


グラーベン通りはやっぱりイルミネーションが綺麗で、ホテルの窓からも、それがきらきらと輝いて見える。



いいなぁ。ウィーンのクリスマス、綺麗そうだなあ。
今日は、ウィーンのいいところ、たくさん見た気がする・・・。



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