サン・ルイス観光
午後は世界遺産のサン・ルイス歴史地区へ。気温もぐんぐんあがって、熱帯の日差しの強い蒸し暑さ。リュックや鞄はできるだけ抱えて前に持つように、とガイドさんから防犯指導が入る。
最初に立ち寄ったのは1627年建造のカルモ教会 Igreja do Carmo。オランダ統治時代に、ポルトガルの抵抗拠点となった場所で、今は修復された部分が多いものの、一部には当時の建材が残っているそう。
ランチで避暑
いや~でも暑い……日光から避難すべく、セナッキ Restaurante Escola Senacへ。
電気がつかない、というブラジルあるあるの中、ランチがスタート。お料理いろいろ美味しそうだったけど、カラフルなデザートに目を奪われつい胃袋をそちらに配分♡
そしてレストラン内すべてのおトイレが詰まるという、かなりの非常事態も発生。しかし皆ひるむことなく、次々その上に用を足していく!
旅慣れた人って、対処にも慣れてるよね~。
歴史地区セントロ
まだまだタオルを手離せない暑さだけど、気合い入れて観光再開!
1906-8年に州知事を務めたレイテの像は、片腕のない姿。教育に力を入れようと尽力したものの、当時その大切さを理解できる人々には恵まれず、ついには心を病んで、自らの腕を切り落としてしまったんだそう。
マラニョンの州旗は白・黒・赤のストライプ。
それぞれ白人・黒人・インディオを表しているんだって。
白人だけでなく、原住民インディオや黒人奴隷という多様な民族をまとめるのは、生半可なことではなかったんだろうな。
1622年、イエズス会によって建てられたセー教会 Igreja da Sé。淡いクリーム色の外観が、熱帯の空気に爽やかな清涼感を差している。
原住民の初等教育は、はじめ布教を兼ねてイエズス会が役割を担っていたんだそう。けれど、イエズス会は改宗したインディオの保護区を作り、奴隷制にも反対していたため、1759年には追放令を受けてしまい……そのため、その後の教育はなかなか行き渡らなかったんだって。
サン・ルイスは ”(仏王)ルイの要塞” の意味で、1612年にブラジルで唯一、フランス人が建てた街。もともとポルトガルはこの土地に魅力を感じずに、この沖で難破したフランス船の乗組員が置かれていたのね。
けれどその3年後、すぐにポルトガルがこの土地を奪い返す。この時、仏軍との戦いでポルトガル軍に奇跡をもたらしたという女神ノッサ・セニョーラ・ヴィットリアが、今もこのセー教会の上から守護神として街を見下ろしているの。
市庁舎とライオン宮殿(州庁舎)を抜けると、目の前に干上がりかけたアニウ川と、左手は大西洋に開くサン・マルコス湾。
干満の差が激しく、フルムーンが近い今は時間によって大きく水位が変わりやすい。
川を挟んで対岸には、昨夜泊まった新市街側。さらに向こうにある白い砂地のサン・ルイス北岸は、ビーチリゾートエリア。昨晩のホテル、ルゼイロスはそのあたりかな。
ブラジルでは、発展の中心になった旧市街はセントロCentro、通りはAvenueやRua。どの街でもすべてこうした名前がつけられているので分かりやすいね。
サン・ルイスは”ブラジルのジャマイカ”と呼ばれていて、ここにはレゲエ広場も。
ポルトガル通りにはタイル張りの建物が並んでいて、夕暮れには一段と風情が増すらしい。 アイアンワークやバルコニーづくりなど、ポルトガルらしい建物の造形が。
これが有名な青いタイル、アズレージョ。4枚でひとつの模様を作るのが特徴ね。”青”の意味のアズールかと思いきや、”ラピスラズリ”から訛ってできた言葉なんだって。
しっかし暑い・・・。
日陰を求め、開いている店に立ち寄りながら歩くしかない!
今旧市街に残る建物は、ポルトガル植民地として、砂糖や綿花の輸出で栄華を誇った当時のもの。でもマラニョンは、水不足が主因で衰退してしまったの。
確かにこの暑さじゃ、少なくともインフラが行き渡らなければ生活が成り立たないよねぇ。
うぅ、でもこの暑さ。サン・ルイス観光は、真昼より夕方がおすすめかも……。(夜は物騒だけど!!)
ところでここまで、手頃なお土産が見つからなかったの。お土産物屋に寄るスキのないタイトスケジュールだし、最後に通るサン・パウロ空港にもブランド免税店しかないし。
ということで、さらに辺境のバヘイリーニャスに向かう前に、おっきなスーパーで15分間、超速でご当地みやげを物色。
コストコみたいに広くていろんなものがあった!
とりあえずの軽量おみや (ジュースとカップヌードルだけど…) を手に入れ一安心。そしてレンソイス観光拠点となる、バヘイリーニャスまで大移動。
車でバヘイリーニャスへ
ブラジル特有のキョーレツな冷房に時折目覚めるものの、たまった睡眠不足を移動中に解消。気付けばすでに外は暗く、ついにバヘイリーニャス Barreirinhas に到着。
地元湘南の海岸沿いみたいな、懐かしい雰囲気の町並み。
夕食はリバーサイドのピッツェリア、A Canoa。水辺のレストランの名前によく出て来るね、カヌー。パイ包みやドリアやフライなど、あらゆるところに特産品の小海老が!!
海産物臭が強過ぎてちょっと残しちゃったけど、バックリーのジュースがめちゃくちゃ美味しくってしあわせ~。
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