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  1. MEDICAL

すべては生存確率を上げるために


キックボクシングエクササイズ、ファストウォーキング、マシントレーニング・・・

どうしてもっと楽なダイエット(痩身サプリとかエステとかのことかな)をしないの??としばしば聞かれるんだけど、そういうなんちゃって系だと結局、思ったような結果にたどり着けないんだよね~。

もっとも効率よく美しく仕上げるには、やっぱり ”運動を取り入れる” のが正解!

体組成のトリック

まずはココから行ってみよ~!
エステ施術の前後に体組成をチェックしてもらい、Afterで脂肪率が下がっていて「脂肪燃焼しましたね♪」って言われたことない?

体組成計は、生体電気インピーダンス法BI法)を使って脂肪や筋肉量を測っています。身体に微弱電流を流し、その電気の流れやすさ(電気抵抗)から体組成を推定する方法。

脂肪はほとんど電気を流さない一方、筋肉など水分・電解質を多く含む組織は電気を流しやすいんです。

電気抵抗大➡脂肪多い・筋肉少ないと判定
電気抵抗小➡脂肪少ない・筋肉多いと判定


でもね、汗で肌が湿ったり組織(脂肪を含め)のめぐりが良くなることで電気抵抗が下がり電気が流れやすくなるので、エステのAfterで脂肪率の数字が下がるのは当たり前だよね。

そもそも、自分は寝たまま外から揉んで温めてもらうだけでエネルギーの必要量は増さないから、脂肪率が変化するほど体内の脂肪燃焼が促進されるわけがないもん!!

脂肪を燃やすにはやっぱり
空腹時間✨や✨運動✨が必要。


じゃあエステでは痩せられないの!?って、そういうワケでもないんだけどね。

むくみを取り(水分が出るから一時的には体重が減る)老廃物を流し溜め難いからだを作りラインを整えてくれる
つまり、スリムで美しい心身への「仕上げ」やよい状態の「維持」「体質改善」を助けてくれます。

整体でメンテナンスしてもらうのもそれに近いよね。左右のバランスを整え、正しい位置に戻し循環を改善し、心身のパフォーマンスを上げてくれるわけで。

でもあくまでサポートだから、栄養・運動といったダイエットの核の部分は、やっぱり別途取り入れるしかない!

見た目の若さ=体内の若さ

シミがない・たるみがない・肌艶がいい・身体機能が高い・免疫が高い・ストレス耐性が高い・・・

これらは全て ”心身が若い” ことのあらわれ。遺伝子の動き方や種類は生活習慣によって変化するので、毎日の過ごし方ひとつで同じ年齢でも見た目年齢・体内年齢に大きく差が出ます。

遺伝子配列(ゲノム)は変わらないけれど、その働きは周囲の調節因子で制御されているの。あらゆる生活習慣は、老化関連遺伝子をON/OFFする制御スイッチのようなもの。

この遺伝子周りの調整システムを総括して、エピジェネティクス(epigenetics)っていいます✨

食事・運動・睡眠から様々な調節因子が作用して、遺伝子がよい方向に発現すると、よいホルモンバランスや組織の適切な新陳代謝が得られ、細胞ひとつひとつのパフォーマンスが向上し、抗酸化力を高く維持し、回復力やスタミナを養い、心身を若く保てるってこと。


例えば、そこそこの強度で運動することで筋肉から放出される成長ホルモン(IGF-1)やテストステロンは、主に筋肉内で使われるものの、ある程度は体内も巡回し他の組織にも作用するため、栄養をしっかり摂った上で適切な運動をしている人は肌艶や髪の状態が良くなる。

これは肌や髪といった見える部分だけでなく、体内の臓器レベルでも同じようなことは起きていて、結果的に臓器機能のメンテナンスになる。精神面にも作用して、ストレス耐性が上がり、意欲や向上心がUP。

これがアンチエイジングね😉✨

逆にエイジングって何?

それこそが糖質過多(糖化)や栄養障害であり、運動不足や過剰な運動負荷、睡眠不足やストレスなの。

過剰な糖化酸化ストレス(活性酸素)の積み重ね、それによって細胞の代謝が落ちたり損傷を受けたりした状態が「老化(エイジング)」。
けして単純に年齢だけで決まることじゃないんだよ!


生物ってそもそも、使われてない機能は、どんどん低下していくように出来ているの。サボってたら現状維持すらできない。

上の図でも紹介したように、呼吸でも食事でも運動でも生物の活動すべては活性酸素の発生に繋がるから、確かにトレーニングし過ぎも有害なのだけれど(ハードな負荷がかかるアスリートはしばしば短命)、だからって ”活性酸素が生まれるから運動しない!” っていうのもまた大きな間違い。

正解は 適度なトレーニングで代謝を維持し、活性酸素の処理能力(抗酸化力)とストレス耐性を高める なんだよね~。

ここで言う ”トレーニング” は運動以外でも一緒。
脳ミソはたらかせることも、同じコトの繰り返しばかりではなく、新しいものに触れたり好奇心を刺激されることもトレーニング。

そうやって遺伝子を使っていくことで、回復に必要な遺伝子や、抗酸化力を生み出す遺伝子もまた、活性化されパワフルになっていくの。

ちょっと大変だな・・・って思うところを乗り越える瞬間、わたしたちの細胞や臓器は鍛えられるんです!

ズルは効率が悪い(ホント)

ここで抗酸化サプリや、成長ホルモン放出を利用した加圧トレーニングみたいのなら、簡単に効果が出るんじゃないの?って思うよね。 え?思わない? ならいいけど(笑)

いろいろ事情あって最近食事がおろそかになりがち!とか、今忙しくって運動する時間がどうしてもとれない・・・って人なら、利用する意味もあると思うんだよね。
あと、ボディビルダーみたいに、機能や若さより見た目にターゲットを絞って鍛えたい場合とか。

でもやっぱり原則はカラダを騙すことなく、真っ当な手段で鍛えることなのよ。

何故かって、人工的な刺激は ”一部に偏ったかたちでしか” 入らない。加圧もシックスパッドも狙った筋肉には刺激が入るけれど、心拍や血圧や体温、重力のかかり方や隣り合う筋肉の使い方は本当の運動とは違う。

どんなによく出来たサプリメントも、抗酸化力の高い生きた自然界の恵みをバランスよく頂くのとは、やっぱりわけが違う。


生物のからだは本当によく出来ていて、”なんかおかしいな?” ってアンバランスな刺激に対しては、ベストな反応が出来ないんです。シグナルとしての刺激が弱い。
当然だよね、本来は自然界で生き残るためにベストな動きをするよう、受け継がれてきた遺伝子なんだから。

疑似的トレーニングは疑似でしかない。サプリだって補助的な役割はあっても、メインの食事にはならない。

そこはけっしてはき違えてはいけないし、勘違いして多大な期待を寄せるのは愚かだと、あたしは身のまわりの症例を見て日々思うのです。

DNAに書かれていない体質の遺伝

昔は、DNA配列だけがそのまま子供に引き継がれていくと考えられていました。
でも最近の研究では、外からの修飾因子でよいDNAをスイッチON状態にし、その体質を子供に引き継いでいけることが分かっています!


たとえば、運動して適正体重に落としたり糖質過多を治したりすると、太りやすいとか糖尿病になりやすいという体質が改善され、子供に引き継がれていくの。
逆に言えば、肥満なら肥満しやすい体質が遺伝ってことだね💦

以前NHKの番組で、妊活前の「精子トレーニング」として男性陣が一斉にエアロバイクを漕ぐ姿が紹介されてた。エピジェネティクスの分野は今、本当に面白いのよ✨

体質の遺伝うんぬんを抜きにしても、排卵・受精・卵子年齢・妊娠合併症は生活習慣と関係が深いんだよね。
特に不妊でお悩みの方は、まず糖質過多から是正することをおススメします!

栄養が伴わないと運動も逆効果

抗酸化力の基本は食事から


運動によるアンチエイジングは、栄養が伴っていてこそ実現できるもの。運動すると疲れが溜まる、回復に時間がかかる、故障しやすい人は、栄養に問題がないかしっかり見直すべきでしょう。

蛋白質食材をまんべんなくしっかり摂る、野菜など他の食材もバランスよく摂る、糖質を控えめにする、よく噛んでゆっくり楽しんで食事をする・・・など基本的な内容と量をしっかり押さえるようにしてね😉

また、栄養不足の時にサプリは有用だけど、日々の食事の代わりにはなりません。生鮮食品は抗酸化力の高い水をたっぷり含んでいるし、さまざまな成分が少量ずつバランスよく入っているからその効用も増幅しやすいの。

フレッシュな食材から ”生命力そのものをいただく” ことを忘れずにね!

免疫力が高く病気をしない身体

あたしにとって ”鍛える” 目的は、過酷な環境下でもサバイバルしていける存在になるためです。

もちろんヒトは社会的動物なので、その意味での生活力を上げていくことも大事だけど、根本では ”生物学的に心身が強靭” というのを目指している感じ。

だからいくつになってもちゃんと食べて、体動かして、脳ミソに刺激を与えることをおろそかにしたくないと思ってる。そしてそれを義務ではなく、楽しんでやりたい!


それって、正しいアンチエイジングとほぼ同じことなのよ。だからこの普及をライフワークにしようと思えたんだよね。

たとえ文明が滅んでも、新型コロナのような病が流行っても、自分の身ひとつでその世界で生きていけるようになることが今の目標です!!


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