- Sat, 18 Jun 2011 -
1 オンフルールの美港
1.2 目から鱗のブーダン美術館
2 ゴシックの傑作ルーアン大聖堂
3 緑と光のモネの家
4 夕焼けのパリ凱旋門を眺めて
ノルマンディーの天気は本当に気まぐれだよなぁ。
昨日から一転して明るい空に包まれた奇跡のモンサンミッシェルをあとに、次の目的地へ向かう。
オンフルールの美港
バスでひた走り、美しい港町オンフルール Honfleurに到着。
時は折りしもフェスティバル。いっそう華やかさを増した町は、見ているだけで心弾む色彩の嵐!
あたし、いっぺんでこの町好きになっちゃった。。。
特徴は、屋根の中に窓があるマンサール屋根。粘土を原料とするスレートの、独特のマットな dove gray が印象的。
モネの描いた「サン=シメオン農場への道」はここからも近い場所。今はそこに高級ホテルがあるんだって!
オンフルールは、モネを見出したブーダン、ヨンキントといった多くの印象派の画家たちが愛し集ったのみならず、”音楽の異端児” エリック・サティもこの地で生を受けている。
ジムノペディの音色とリズムは、もしかして海の波?
町の色彩モザイクがあまりにも見事で、限られた時間を街歩きにと思ったんだけど、雨が降り始め・・・
モネの師匠だったブーダン美術館へ向かうことにした。
目から鱗のブーダン美術館
途中、ショーウィンドーのノースリーブワンピにおっ!?と釘付け。
藤色レース地に裾は別布でプリーツ、花柄リボンでところどころがギャザー仕立て。
思わず試着までしたけど、色が似合わず泣く泣く😭諦める。(藤色はブルベ向きだからね…)
「服は可愛いんだけど、色が似合わなかったのごめんなさい!」
「わかったわ、大丈夫よ」と笑顔のマダム。
そうだここでゆっくりしてる場合じゃなかった、と美術館への道を急ぐ。
ランダムな濃淡のオレンジ色の石畳が、明るい港町に似合ってるね。
2階に上がってあれ?なんか絵というより博物館?と油断してたら、充実しているのは実は3階。
海を髣髴させる横長に広い空間に、ブーダンだけでなくまだ名前を知らなかったたくさんの海を愛した画家たちの作品が並ぶ。
とてもじゃないけど、30分のフリータイムじゃ堪能できない!(試着してたケド…💦)
クールベも、ここでは驚くほど印象派的。
あわててざっと見て、画家の名前をうろ覚えに覚えて、入り口で荷物にならない程度の薄さのパンフを買う。
「時間がないのがホントに残念」
言いながら慌てて財布のユーロを探るあたしを見て、案内のおばさんが嬉しそうな顔をした。
絶対にまたこの街に、この美術館に来よう。
胸がドキドキ高鳴るのを感じながら、雨に濡れた石畳を早足で戻る。
この街を、たくさんの画家が愛し描いたのが当然のことに思える。
水平線は絶対の信頼をおける魂の故郷。一度たりとも同じ顔を見せない海は、変化の象徴。
心の旅人だった画家たちが、海を愛さないわけがない。
そして、何気ない景色に美しさを見つける画家たちの目は、天からの賜物なんだな・・・。
オンフルールのレストランで激ウマのムール貝とタラのグリルをごちになり、さらにパリに近いルーアンへとホッピング。
美食家モネもさぞかし舌鼓をうっていたんだろうな😉✨
ゴシックの傑作ルーアン大聖堂
ノルマンディー公国の首都だった旧市街をセーヌ北岸に残す、ルーアン Rouen。
この地で有名なのはルーアン(ノートルダム)大聖堂 Cathédrale Notre-Dame de Rouen。尖塔は151m、フランスで一番高い聖堂になる。
建築の基礎は4世紀のバシリカと11世紀の聖堂。12-16世紀にゴシック様式の大聖堂として建築が進められた。
世界大戦中に部分的な損傷を受けたものの、修復して現在の姿になったそうだ。
そして日の光を浴びて刻々と変化するファサードの美しさは、印象派の巨匠モネがかつてキャンバスをいくつも並べて時間差で描いた通り。
4世紀にわたって造られたフランス屈指の炎のようなフランボワイヤン・ゴシック。いろんな時間で見てみたーい!
塔周囲の飛び梁構造が、この巨大な建造物を支え続けたんだろうな。
気の遠くなる修繕作業。数え切れないほどの人の手を経由して、人類の宝は後世に伝えられていく。。。
ジャンヌ・ダルクが火刑になったビュー・マルシェ広場。今は賑わいの中心みたい。
お魚屋さんやチーズ屋さん、食材が豊富!
この街にも可愛らしいレトロ・カラーのメリーゴーラウンドが。
女の子が乗りたい~ってねだってるみたい😆
しかしながら・・・
今日はバス移動中、どうしても眠りこけちゃうや😫 気付くと次の目的地なんだもん。
うーん昨日のモン・サン・ミシェルで歩きすぎた?
緑と光のモネの家
さて、この旅の目的のひとつだったジヴェルニー Giverny に到着。夏のシーズン中はモネの家も公開されてるの!
柳と水面に映る縦ラインと、睡蓮の横ラインが重なり合う妙、どこまでも緑のハーモニー・・・。
どれほどの時間と手間と愛情を尽くしたことだろう。
部屋はどれも、お花のような優しく可愛らしい色にまとめられていて、その窓から見える庭はまるで華やかな森のよう。太陽のもと鮮やかに光輝いている。
家や橋の鮮やか緑は最初違和感があるんだけど、じゃほかの何色が合う?って言っても他にないんだよねぇ。
モネの絵のラッピングペーパーとペーパーナプキンを買ったよ♡
夕焼けのパリ凱旋門を眺めて
北フランス周遊からパリへと凱旋。環状道路から市内を見ると、前よりも高層ビルが増えたみたい。
でもやっぱり、象牙色と濃いブルーグレーを基調とするのは変わってないパリの街。
こんな石造りの建物が、今も大事に使われ続けてるってうらやましいことだけど、それは地震のない国だからこそなんだろうな。
明日はパリ観光、またいい一日になりますよう✨
Bonsoir!