North, South, East and West ーあたまの中を旅しよう。

  1. SEASIDE

ブラジル⑤レンソイス国立公園:白い砂丘と青いラグーン

ラゴーア・ペイシェを目指して


「自信がない方は、レイジー・ラグーンで待っていて下さい!」

さらにお魚のいるラグーンを目指すため、添乗員さんが配慮して皆に声をかけても、グループから離れることがむしろ不安なのか誰一人ドロップアウトせず。

ラゴーア・アズールでもすでに人が少なかったけど、お魚を求めて白亜の大海に出るのは、唯一この日本人チームのみ。もうはじめのラグーンがどっちだかさっぱり……

頼りは現地ガイドさんだけだよ!

見てこの360度……別の惑星みたい


なんでもこの巨大な大レンソイスの、ど真ん中らへんを目指して歩くツアーもあって、そちらはアウトドア好きな西欧人に人気だそう。想像を絶してるわ……。

「ここがお魚のいるラグーン?」
「No, no!」


何度それを繰り返し、その度にガッカリしたことか。

だってひとつ先のラグーンに行くには、何百メートルも歩かないといけないんだもの。先へ行けば行くほど、帰りも同じだけ歩くってコトだよね……。
とはいえ、みんなもう今更、待ち合わせ場所の最初のラグーンには戻れない……。

”また騙された~”と叫びながら、いつの間にやらいくつもの砂丘を越えてきている。

「みんなブツブツ言いながら、着いちゃえば”お魚、お魚!”って大喜びする」


と、まったく意に介さないガイドさん。



そして、そしてついに……!

ラゴーア・ペイシェに到着ーーー!!

でもね、このラグーンものすごい急斜面なのよ。
降りたら上がるのがキツイってことで、既に体力を消耗しているメンバーのうち約半分は、ラグーンに降りずに、上で待機することに。

まだまだ元気のあるメンバーは下に降り、お魚にエサやり……すると猛烈な勢いで集まったお魚が、出ている手足を次々に歯で噛むの!

Ouch!! あたしはエサじゃない!

乾季には干上がり魚は全滅し、雨季を迎えるとまた魚の卵が孵化するんだって。なんだかちょっと切ないね💦

夕景のレンソイス

この後ものすご~~~く苦労して、蟻地獄のような斜面から這い上がり、傾いてきた日差しの中でようやく帰路に。

助け合ってなんとかセーフ

往路よりも近道を選んだ分、ところどころ難所もあったりして、皆で助け合いながら砂丘を乗り越えていく。

斜面と日差しがパラレルに近付き、影がどんどん伸びて、景色は淡い薔薇色と深い蒼に。

この日、1日で歩いた距離はスマホ計測で17㎞。

一歩ずつ着実に進み、ようやく出発したあたりに到着。

そして日の沈む時刻に。
まだ温もりの残る砂丘のへりに脚を投げ出し、水着を乾かしながら、じんわりと1日の感動をかみしめます。


素晴らしかったレンソイス。
文句なしに、最高のめぐり合わせ。
決して忘れない、奇跡の一日。

真っ暗な中、またガクガクとコブ地に揺られてバヘイリーニャスへ。わざと4WDの揺れやすい荷台に載せてもらい、まるで30分間休みなしのロデオマシーン

すっごく楽しーい!!

帰りの船乗り場につくと既に大混雑で、しばらく乗船待ち。泥の水溜りのあたりに、昼間はなかった屋台が軒を連ねている。

すきっ腹に美味し過ぎるB級グルメ

これが名物のタピオカクレープ! マンジオッカ芋の粉をフライパンで焼いて、ココナッツとコンデンスミルクをかけるの。
めっちゃ……美味しいんですけど!!!

ようやく乗船し、空を見上げれば満点の星。
川の上をゆらゆら進みつつ、南半球の夜空を眺めて……

そして今夜は、ホテルでゆっくり、このツアーのラスト・ディナー。

この会社のツアーではいつも、最後の夜に何かしら日本のものをみんなで食べるんだって。
今日は手延べ素麺・揖保乃糸
フリーズドライの薬味に、刻み海苔まである……。添乗員さんの巨大な荷物には、こんなものまで入ってたのね。

現地ガイドさんは、妙な顔しながらも”美味しい!”とスマイル。

まだ飲んでなかったカイピリーニャと、じっくり煮込んで、たっぷり滋養の溶けた濃密な野菜スープ。お魚のフライと付け合わせに、ペーストにした干し柿みたいな味のフルーツのデザート……。

みんなで心行くまでお酒を飲んで、またそれぞれの部屋に散っていく。

おやすみなさぁい、よい夢を!

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