- Mon, 11 Sep 2023 -
1 キリスト教国の誇り、トレド大聖堂
2 renfeとともにトレドからグラナダへ
2.1 スペイン版新幹線AVE
3 夕景のグラナダ
3.1 坂道のアルバイシンとサクロモンテ
4. ガスパチョならぬサルモレホ
お部屋に運んで来てくれたワゴンに、いろいろなペストリーや果物が。のんびりゴロゴロしながらいただきます♡
トレドの朝はゆっくりスタート。観光スポットが10時始まりなのよね。
キリスト教国の誇り、トレド大聖堂
丸一日のトレド滞在、最後を飾るトレド大聖堂 Santa Iglesia Catedral Primada de Toledo。ホテルから10分ほど歩けば、ゴシック様式にムデハル様式が取り入れられた、いかにもトレドらしい姿で迎えてくれる。
オーディオガイド(英語)貸出しには、デポジットかパスポート預かりが必要。でもガイドからパイプオルガンの音色も流れるらしいから、これは是非とも借りねば!
この大空間に、まず圧倒されてしまう。。。
そして、各区画を分ける扉の装飾ひとつひとつが圧巻の壮麗さ。時を吸収しくすんだ黄金色に、歴史の重みを感じるね。
バチカンのサンピエトロ大聖堂、イギリスのセントポール大聖堂、スペインのセビリア大聖堂に次ぎ、世界4番目の大きさを誇るトレド大聖堂。Primadoは ”首座大司教” のことで、カトリックの ”総大司教” に次ぐ名誉称号なのだそう。
ガイドから聴こえる壮大な音色とともに眺める、巨人のようなパイプオルガン。17世紀に作られたものだそう。
楽器というよりもはや建築😱 これならば天界にも音が届きそう!
約750枚ものステンドグラスがあるのにその印象はあまり残っていなくて、それよりも次から次へと目に飛び込む、他の装飾類がただ凄すぎて驚くばかり・・・。
西ゴート時代にはここに教会があり、それがイスラムの侵入を受けてメスキータになっていた。
1085年トレドを奪還したアルフォンソ6世は、イスラム教徒にメスキータを維持することを約束したけれど、彼の妻とトレド新司教(2人ともフランス人)が、彼がトレドを離れていた2年の間に力ずくでメスキータを聖別化し、聖マリア大聖堂が誕生したのだそう。
そして1226年から石灰岩を使ってゴシック様式の大聖堂の工事が始まり、グラナダ奪還翌年の1493年に完成。
実に✨270年近く✨かけているのね!!
うわ~・・・じっと見ていると目がちかちかしてくる、絢爛たる主祭壇の祭壇画。キリストの生涯がひとつひとつに描かれている。
この白いマリア様は、なんと健全で若々しい笑みを浮かべているのでしょうね。
聖母子像といえば、将来イエスの身に降りかかる受難を暗に示してか、憂いを含み目を伏せたり、感情をヴェールに包んだ悟りの表情のものが多い気がするけれど、このマリア様の顔はとても素直に幼子(おさなご)への愛情を表している。
聖歌隊席のひとつひとつに施された彫刻がこれまた圧巻。レコンキスタ終結に導くグラナダ戦争がモチーフとなっているそう。イスラムからイベリアの土地を取り返すために、どれほどの情熱と慕情を抱えていたかが分かるような気がする。
グラナダを奪還し大航海時代を迎えたスペインは、植民地化したアメリカ大陸のインディオに金や銀を採掘させ、これを持ち帰ったのがコロンブス。このゴシック様式の金銀宝石で煌めく聖体顕示台は、16世紀はじめに8年かけて金細工職人エンリケ・デ・アルフェが制作し、バロック式の台座は18世紀に作られたもの。
写真を拡大しても、ピントが甘くて実物の精密さが伝わらない! 本物はもっと精緻で凄いんだよ~💦
高さ約3m、重さ約200kgもあるけれど、年に一度運び出されて聖体行列を練り歩くんだって。確かにそれぐらいしないと、価値が釣り合わないよね、うん。
壁に描かれた絵を見ながら回廊の先まで歩くと、2つの棺が置かれた美しい聖ブラスの礼拝堂が。星の模様が散りばめられた静謐で柔らかなブルーのドーム天井と、壁一面(一部未修復)に広がる彩り豊かな絵が、とても温かく感じられる。
そして名品揃いの聖具室。
ギリシア人のグレコ、イタリア人のジョルダーノ。国際色豊かに精鋭たちが集い、この大聖堂の装飾を創り上げたことが伝わるね。
ひとつひとつの絵がまた、完成度が高い逸品なのよ~✨
18世紀に作られたバロック様式の祭壇画トランスパレンテ El Transparente 。漆喰や大理石、絵もまじえて制作された大空間を占める偉業は、もはや詳細な分析は不可能なほど。
それぞれが自らの意志で空間に踊り出すかのように自由に満ちた躍動感は、スペインの建築家・彫刻家ナルシソ・トメによるもの。明かり取りのドーム天井(これひとつとっても素晴らしい出来なのだけど)から光を浴びて、ドラマティカルに天上に導かれる様が浮かび上がる。
いやぁ~・・・
凄まじい信仰への熱量が「太陽の沈まぬ国」の富と融合し具現化すると、このような目を見張る建造物が生み出されるってわけね。。。
圧倒されまくって、頭のてっぺんから足の先まで、めいっぱい飽和。
こんな感じで、大聖堂には22も礼拝堂があるんだそう!
表に出てから西の正面ファサードへ。繊細な彫刻で圧倒される3つの扉は、左から「地獄の門」「免罪の門(双頭の鷲とザクロの装飾)」「裁きの門」。
偶像崇拝あってこその調和を見せる、荘厳なる大聖堂建築の素晴らしさ。
トレドでの体験が、心に深く刻まれた日だった。
renfeとともにトレドからグラナダへ
12時ぴったりにホテルにタクシーを呼んでもらい、トレド駅へ。狭い迷路から広い空間に戻っていくことが、なんだか中世の夢から現代に戻って来るようで。
美しい外壁とともに、記念にパチリ♡ ただひたすら美しき古都に心動かされる、密度の濃い24時間だったね✨
こんなこじんまりしたトレド駅ですら、AVANT乗車前の荷物検査がある。10~15分前くらいから、次々ベルトコンベアに荷物が載せられチェックが始まった。
そういえば高速鉄道のWebチケットを買う時、スーツケース置き場の使用を申し込むことができるようになってたよ。すいていれば問題ないんだけど、オーバーツーリズムの今は申し込んでおいた方が無難かな😔
トレド駅 12:45発 AVANT
↓
マドリード駅 13:20着
早割+リターン(往復)チケット買ったのでかなりおトク
スペイン版新幹線AVE
マドリでAVEに乗換え、一路イベリア南部のグラナダへ。24年前の夏はこのアンダルシア地方、セビーリャ・コルドバ・グラナダを周ったんだっけ。想い出すのは美しいヘネラリフェ、熱く長い洞窟フラメンコの夜・・・。
アトーチャ駅 14:00発 AVE
Madrid-Puerta De Atocha-Almudena Grande
↓
グラナダ駅 Granada 17:35着 3時間35分
荷物チェックを終えAVE構内に入ると、おっ!😲
広い待合の端っこの方に、TO GOできるカフェテリア見っけ!!
発車まで時間ないからスーツケース転がして一目散。好きなものをパパッとチョイスして、フォーク&スプーンとナフキン入れてもらったら、インスタントランチボックスの出来上がり~✨
Wa~o, Perfect lunch♥
って大喜びしたら(はじめ食いっぱぐれる予想だったし)、それまで無気力・無表情だったレジのお姉さん、はにかんで嬉しそうに笑ってくれた😆
予約したのはシートが大きくてふかふかなCONFORTクラス。少し年季が入っているけれど、十分に快適。午後に順光の景色が見え、日焼けしない東側を選んでマス。
いっただっきま~す✨
メニューシンプルだけど、どれも美味しくて大満足~♪
AVEは、種類は限られるけどあらかじめランチボックスを頼んでおくこともできるの。予約した人のところには、車内販売のスタッフが食後のコーヒーやら何やら声かけして、至れり尽くせりに面倒みてくれる(笑)
通路挟んで一人席に座っていた韓国人の女の子にコーヒー持ってきたスタッフから、あたしも食後の1杯を購入!
乾いた内陸よりも水が豊かなのか、南下に従いだんだんと緑豊かになっていく。オリーブ、夏野菜、葡萄に柑橘類。食卓に出される野菜の種類は比較的少ないけれど、その多くがビタミンやポリフェノールをたっぷり含んで、抗酸化力が高いってのがスペインのいいところ!
トミー先生はとなりで睡眠に入った模様。
一緒に海外、しかもあたし立案の詰め込みプランで出かけるのは、今回がはじめてなんだよね。方向オンチで地図の読めない晴れ男も、この2日間Google map見ながらなんとかスケジュール通りにこなしてくれてる。
えっとココって、さっき歩いたとこなの?
何度来ても初めてな気がして新鮮だよね…
むにゃむにゃ😫
お仕事も大変な中で、お疲れ様Darling。しばし良い夢を♡
1
2