- Mon, 8 Jul 2019 -
1 ジェノヴァからチンクエ・テッレへ
1.1 石段の62番目
1.2 シューズが必要!?
2 太陽の降り注ぐチンクエ・テッレ
2.1 コルニリアまでトレッキング
2.2 美しきマナローラ
2.3 古き良きリオマッジョーレ
3 ヴェルナッツァの夜
3.1 ジェノヴェーゼ&シャケートラ
3.2 夢に落ちゆくヴェルナッツァ
ジェノヴァからチンクエ・テッレへ
Genova Piazza Principe 7:47発 Intercity
↓
Levanto 8:59着
Levanto 9:12発 Regionale
↓
Vernazza 9:16着
7時台の列車だというのにほぼ満席。ほとんどがチンクエ・テッレに向かう観光客のよう。
Hotel Chopinの朝食は8時からだけど、7時から食べられるよう準備してくれた。同じようなスケジュールのゲストがちょくちょくいるらしく、スタッフも慣れたもの。
思った以上に元気に出発できたのは、楽しみにしているチンクエ・テッレに向かうからなのか、はたまた昨夜のライスサラダのおかげか?
今回の旅企画のきっかけだったチンクエ・テッレ Cinque Terre は、断崖に張り付くようにカラフルな集落をつくる5つの漁村群。イタリアン・リヴィエラの東端にあり、観光に不便だった鉄道も近年だいぶ改善されたところ。
☑イタリアン・リヴィエラ
フランスから続く紺碧海岸の、このスペツィアあたりまでがリグーリア海岸 Riviera liguria 、別名イタリアン・リヴィエラ Italian Riviera と呼ばれる一大リゾートエリア。東側の”5つの土地”の意味を持つチンクエ・テッレとポルトヴェーネレは、合わせて世界遺産に登録されている。また、ジェノヴァとの間の小さな半島にはポルトフィーノという港町があり、こちらはディズニーシーのモデルになった港町としても有名。
チンクエ・テッレの5つの村はレヴァント側から順に、ビーチリゾートに最適なモンテロッソ・アル・マーレ Monterosso al Mare 、お伽話に出て来るような姿のヴェルナッツァVernazza、崖の上の小さな集落コルニリア Corniglia 、美しいパステルカラーのマナローラ Manarola 、最も人口が多く海からの眺めが素晴らしいリオマッジョーレ Riomaggiore 。
それぞれに個性豊かだけど、まずは宿のあるヴェルナッツァへ!
レヴァントでの乗り換えもあっけないほどスムーズ。チンクエ・テッレ・エクスプレス(名前はカッコイイけど、ただの各停列車……?)でたったの4分、ヴェルナッツァに到着。
石段の62番目
メインストリートのローマ通り。まだ朝だから人通りも少ないね。村に1軒の薬局の角を左に……
曲がってビックリ。この階段、スーツケース持って上っていくの!?
また大通りに出てキョロキョロするも、他に曲がり角がない……。
ってことは、やっぱりココだよね。
覚悟を決めて数段ずつ、気合い入れてスーツケースを持ち上げていく。
いくつかのゆるい角を曲がりながらある程度上がったところに、「アフィッタカーメレ」の名前を見つける。おっこれが今日の宿のアフィッタカーメレ・エリザベッタかな?
英語不慣れそうなスタッフと1週間ほど前にしたやりとりでは、10:30以降しか対応できない、と1行メールが来ただけ。常時スタッフがいるわけではなく、ペンション的なホテルらしい。
朝早く着くから荷物だけでも預かって欲しい、と送ってみても音沙汰なくてどうしたもんかなと思っていたら、「OK、荷物だけなら10時で。62番に来て」と昨日謎のメールが届いたばかり。
ま、でもあと30分くらい、汗ひくまでココでのんびり座ってるか。
そして10分くらいすると、この部屋の鍵を持ったイスラム風スタイルの女性スタッフが。早くて助かった!と思いきや、どこの言葉かよく分からないけど、私は何も聞いてないわ……と押し問答に。地図を見せると「ここは22番。62番はもっと上よ(←たぶんそう言ってる)」と教えてくれた。
見れば家ごとに番号が振られていて、坂を上るごとに数字が増えている。ってことは……あと3倍上るのー!?
はぁ……はぁ……いつの間にやら、こんなに上ってきた!
途中、重い荷物やゴミの回収用に階段を上り下りする電動マシンを使う人が……いいな~。
ようやく62番のアフィッタカーメレ・エリザベッタ Affitacamare Elisabetta 発見。どうもこの「アフィッタカーメレ」って、イタリアではホテルの枕詞のようなものらしい。
まもなくメールの主らしきオーナー到着。The・イタリア~ンなロマンスグレーのおじさまで、お孫さんの写真をスマホに入れちゃったりしてるわけ。この笑顔で親切に案内されたら、メールの不便さとか英語が不自由とか、なんかもうどうでもいい気分になるよね!(失礼)
お部屋はこの入り口から入ると思いきや、外付けの階段からさらに上ったところ……
でもホラ、こんな眺めが!!
この景色付きなら、重いスーツケースをひぃひぃ言いながら上げ切ったかいもあるってもの。お部屋から海も見えて、屋上にはサンチェアのあるセミプライベート空間も用意されてるの。
明日も早めに発つので支払いを済ませる。「午後には部屋を使えるようにしておくから、鍵は明日出る時に差しといて!」だって。後からやってきた女性スタッフがお掃除中の部屋にスーツケースだけ置いて、さっそくトレッキングにしゅっぱーつ!!
シューズが必要!?
午前中のヴェルナッツァ全景を見ておこうと、坂を下りそのままローマ通りを横切って、反対側に伸びるモンテロッソへのトレッキングルートに向かう。
細い路地を抜け10分ほどで、ルートの関所に到達。入ろうとしたら、即座に「サンダルは禁止」と係員から指導が入る。
えっ、観光ガイドのどこにもそんなの書いてなかったじゃん、ビルケンのサンダルじゃダメなの? これしか持ってきてないよ!
だいぶ食い下がるもダメ!と厳しくはねられて、しぶしぶ引き返す。関所手前で悔し紛れに1枚。まぁここからでも十分綺麗だけどね……。
波打ち際は黄色い砂地と混じって、懐かしい色合いの美しい緑のグラデーション。
でもチンクエ・テッレまではるばるやって来て、トレッキングしないという選択肢はあたしにはない!
街に下りてお土産物屋さんを物色し、いちばん港に近いお店で男性用最小25㎝の運動靴を見つけ出す。しかも結構いいお値段。うぅ、思いがけない出費。