2017.04.07の松倉クリニックブログより改変・転載
糖質のデメリットシリーズ第2弾は、糖質過多と眠気・イライラ。
皆さんの周りにもいません?
☑超ダッシュで夕飯やスナックを食べあとはゲーム三昧、
親に注意されるとぶちギレる子供たち。
☑食事の前や後に気分の変動をしやすい人。
☑丼ぶりやパン・麺類、食後のアイスやお菓子、カロリーゼロ飲料などをガーっと掻き込んで、その後耐えがたい眠気に襲われ爆睡する方。
いるいる・・・いますよね!
そんな時は、「血糖の乱高下」が起きてるかも!!
糖質過多と血糖値の乱高下
下の図で、グレーの線と▲が理想的な血糖変化とインスリン放出です。
オレンジの線と▲が血糖値の乱高下パターン、
それを繰り返して糖尿病まで進んだ場合が黄色の線と▲ね。
①糖質の多い食事・早食い・大食いで食後高血糖
(グルコーススパイクが起きる)
↓
②血糖を下げるインスリンの大量放出
↓
③本人も気付かない潜在低血糖
↓
①~③の繰り返し(乱高下)が何年も続くうちに、インスリンが効かなくなり(インスリン抵抗性)、膵臓が披露しインスリンを出せなくなると糖尿病に・・・
血糖の乱高下では、上がったり下がったりを繰り返すため、意外と血糖の平均値HbA1Cは基準値内だったりします。なので、通常の健診では、この段階の糖代謝異常は見逃されやすい。
糖質過多と血糖値の乱高下
糖質過多は血糖が上がるグルコーススパイク⤴⤴だけではなく、その後に潜在低血糖⤵⤵が続くことが、結果的に糖代謝を悪化させエイジング(老化)を加速しさまざまな病気を後押しします。
先日、糖質制限を始めた患者さんがおっしゃっていたのはこんな訴え。
「食事と食事の間に低血糖みたいになって、イライラして落ち着かず、感覚が鋭くなって、汗かくんです!」
おぉ・・・これは見事な 交感神経刺激症状。
いつも食べてたおやつをやめたら、なっちゃったんですって💦
血糖値が下がって来ると、普通は代わりに脂肪燃焼が始まって血糖値はそれ以下に下がらなくなりますが、糖質に頼っていた体はその正しい使い回しがうまくできません(栄養素が足りなかったり、必要な遺伝子が動きづらくなっているから)。
でも、インスリンの ”出グセ” がついていて、糖質のINが減ってもインスリンが多めに出てしまい、どうしても血糖が下がりやすくなります。
その時、血糖を上げようと一番早く反応するのが、アドレナリンを放出する交感神経系。
そのアドレナリンには、血糖値を上げる働きもありますが、同時にイライラそわそわ、攻撃的になったりもするの!
糖質過多だった方が急に厳しい糖質制限を始めると、しばらくこういった低血糖症状に悩まされることがあります。だんだん慣れてくるので、無理しない範囲で慣らして、怠けていた遺伝子を呼び起こしてね!!
血糖乱高下に気付くには
人によってどういう症状が出るかは違うけど、
乱高下の代表的症状を3つ✨
“食後の堪え難い眠気”
“食間に甘いものが欲しくなる”
“空腹時にイライラしたりキレる”
糖質をめぐる悪循環から抜け出すためには、少しずつでもいいから、血糖値を上げやすい糖質食材を減らすことが大切だよ!
お菓子や甘い飲み物、人工甘味料(血糖値は上げなくても、腸内細菌バランスを悪化させ糖代謝が悪くなる)をやめ、ゆっくり食べる、野菜から食べる、食物繊維をたっぷり摂る、低GI食品を摂るなど、血糖を上げにくい食事にシフトしてね♡
☑人工甘味料について
摂取カロリーを減らし血糖値を上げたくない・・・という観点からもてはやされる人工甘味料。「カロリーオフ」「糖質」と謳われているものの多くに(時にはトクホ製品にまで!)入っています。
けれど人工甘味料は、”甘さへの依存から抜けられない”(味覚を狂わせる) ”糖質代謝に悪い物質を作る腸内細菌を増やす” ”血糖値は上がらないのにインスリン放出は促す”(潜在低血糖と太りやすさ) など、宣伝されることのない悪影響が多々あります。そのメリット・デメリットを分かった上で、どうしても使うなら一時的に活用におさめておきたいところ😉