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解決!脚のむくみ ②鉄欠乏症


ここ数年、バイト先で下肢静脈瘤の診療に携わっているんですが、「むくみが酷くて静脈瘤かなと・・・」とご相談に来られた女性患者さんの中に、よく重度鉄欠乏によるむくみの人が混じっているんだよね。

静脈瘤と合併している人もいるし、鉄欠乏単独でひどいむくみに悩んでいる方もいるの!


あたしは10代からずっと貧血をひきずっていて(はじまりは成長期に起きる鉄欠乏性貧血)、30代後半からさまざまな症状が重なり始めたのね。

寒気・クマ・下肢のカサカサ・白髪・薄毛・疲れやすさ、そしてむくみ・・・特に寒気は尋常じゃなかったね。クーラーの入った部屋とか、カーデ羽織っても毛布かけても北極みたいに寒い。

これはおかしい、と思い内科で調べてもらうも、ホルモンも一般血液検査も基準値内ということで原因確定に至らず。

でも40代前半に松倉クリニックに来たことで栄養療法を知り、基準値内でもまるで鉄が足りていない!とみずから鉄補充をスタート。
おかげで鉄欠乏症から脱し、それまでとはまったく違う体を手に入れました!!

鉄欠乏でむくみが出るワケ

鉄欠乏の程度・持続期間やもともとの体質によって、むくみが生じる理由は様々です。

鉄欠乏によるエネルギー産生低下→冷え→サードスペースへの水分の停滞(むくみ)

鉄欠乏による続発性甲状腺機能低下→粘液水腫*(指圧痕の残らないむくみ)

粘液水腫*
甲状腺機能低下症でみられる特徴的なむくみのひとつ。甲状腺ホルモンが産生不良だったり、自己抗体ではたらきが阻害されたりした時に起きるが、甲状腺ホルモンと一緒にはたらく鉄がひどく不足している場合も同じ症状が現れる。普通の浮腫(むくみ)は押すと指の痕がしばらく残るのにくらべ、粘液水腫ではすぐにふわっと戻りへこみが持続しない。同時に出やすい症状として、皮膚乾燥・便秘・薄毛・瞼や顔首の腫れぼったさ・うつ様症状・徐脈(60回以下)など。


う~ん上の2つのパターンが典型的だけど、次のような理由も結構多そうだな~って最近診てて思う。

鉄欠乏による代謝低下やコラーゲン産生低下→血管壁・静脈弁など組織の脆弱化→下肢静脈瘤**→静脈から水分が漏れてむくみ

下肢静脈瘤**
静脈は心臓へ血液を戻すのが役目だが、逆流を防ぐ静脈弁がところどころについている。この弁が弱ってしまい血液の逆流が増えると、下肢の静脈がふくらんでボコボコになったり、鬱血してむくんだり痛くなったり、こむら返りを起こしたり、進行すると色素沈着やうっ滞性潰瘍を生じたりする。長時間の立ち仕事・座り仕事、妊娠や肥満による静脈圧上昇が誘因になりやすいが、体質的な部分も大きい。症状を緩和するには弾性ストッキング着用や運動が有効だが、根治には手術以外に有効な治療法がない。


まぁその機序はさまざまだけど、ざっくりまとめれば ”鉄欠乏の人はむくみやすい” の!

鉄欠乏はどんな人に多いの?

いちばん多いのは、生理のある若い女性で食事がおろそかになっているケース。お仕事が忙しく1日1-2食、それもコンビニおにぎり🍙だったり、ゴハンの合間はお菓子をつまむだけだったりします。若さゆえにとりあえず動けているけど、体内の鉄分はカツカツなのよ💦

鉄の補充源は主に赤身肉や魚、貝類、レバーなどの動物性蛋白質食品! おかずをしっかりバランスよく摂れていないと、月々の生理出血で失う鉄分の方が多くなるから、鉄欠乏はじわじわ進行する。

食事がいい加減になっていると本人も気づいてはいても、鉄欠乏がひどいと疲れやだるさも半端ないし、そんな中で自炊をするのはなかなかハードルが高いんだよねぇ。


それと子宮内膜症・子宮筋腫で生理出血量が多いケースね! 食事や鉄剤・鉄サプリでいくら効率よく補っても、焼け石に水で体内鉄は下がるばかり。ピル内服で出血量を抑えコントロールしたり、あまりに酷い場合には手術で子宮摘出をすることも。

あとは、妊娠・出産で鉄欠乏が進行(出産では1000mg=体内鉄の1/4相当量を失う)、出産後は育児で手が回らず、鉄欠乏を回復できないまま辛い身体にムチ打って頑張ってるお母さんかな。産後の抜け毛が回復せず、育毛相談に来られて採血すると、重度の鉄欠乏症が見つかることが多いです。

男性の場合は生理がないから、鉄欠乏性のむくみはほとんど見かけないねぇ。まともな食事を摂れていなくて低栄養でむくみになるか、立ち仕事で悪化した静脈瘤によるうっ滞性のむくみが多いね。

鉄欠乏を治すといろいろお得♡

そんなこんなで女性には鉄欠乏性のむくみがかなりの頻度で見られるけれど、むくみを治すためだけでなく、美容やアンチエイジング上も、体内鉄量を ”適切に保つ” ことは大事なことなのよ✨

☑ 肌代謝が上がり健康的で透明感ある肌に
☑ 乾燥肌やかかとのヒビ割れが治る
☑ 目のクマ(青クマ)が改善する
☑ 顔の筋膜や靭帯の質が上がりたるみやへこみが改善する
☑ 結果、影グマも改善する
☑ 骨・関節・靭帯などの質が良くなり体がラクになる
☑ 鉄欠乏性の薄毛が改善する

☑ 肌や粘膜が強くなり免疫力が高まる
☑ 消化吸収力が上がりビタミン・ミネラルを吸収しやすくなる
☑ 便秘が改善する
☑ イライラや生理前症候群が起きにくくなる
☑ 疲れにくくなり活動性が高まる


どう? これだけいろいろイイことあるなら、治さなかったらもったいなくない!?

鉄が足りない状態に女性は慣れてしまっているところがあるけれど、

治ってみたらこんなにラクだったんだ!!

って思うこと請け合いです😉✨

自己流ではよくならないことも・・・


今回は、むくみでお悩みの多くの女性が抱える鉄欠乏を乗り越える、基本的なノウハウを鉄欠乏シリーズの復習とまじえてお伝えしました。

食生活の改善とサプリでよくならない場合は、採血データをもとに治療を進める栄養療法にもチャレンジしてみてね!

鉄欠乏篇、完

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