最後の街歩き
ウフィツィからは、カラフルなポンテ・ヴェッキオ Ponte Vecchio が見える。この2階部分が、閉鎖中のヴァザーリの回廊。
ポンテ・ヴェッキオは人・人・人だらけ! 宝石や時計の店がずらりとひしめいている。
(しかし買い物には興味ナシ)
あぁ……今年の旅も終わっちゃうんだな。
お天気がもってくれたのが幸い。でも、やたら階段や移動が多い旅だったなぁ。。。夏休みなのに、ぜんぜん休みになってない(笑)
さぁ最後の街歩き! カラフルな建物を見ながらのんびりアルノ川沿いを歩き、ホテルへと戻り始める。
帰り道にサンタ・クローチェ教会 Basilica di Santa Croce が。ミケランジェロをはじめ、多くの著名人が眠っているらしい。
子供が鳩を追っかけるのは、どこでもお決まりの光景だね~。
これ……カッコよすぎでしょ!
広場の端っこに、フィレンツェの街にぴったり合う、ヴィンテージ風スピード証明写真ボックス。意図したわけじゃないんだろうけど、はまってていいねぇ。
フィレンツェをあとに
12時ぴったり、フィレンツェ到着からちょうど24時間。長いホテルの階段を上り、フロントからタクシーを呼んでもらうことにした。
フロントのお兄さんが、「暑かったでしょ。お水どう?」とカラフェから冷たい水を注いでくれる。
うぅ~生き返る~~~。
「荷物分が1-2€加わるけど、ここに書いてあるように、空港までは定額制で22€だから心配要らないよ。このタクシー会社の車が来るからね」
と、社名をメモしたカードをくれる。
帰国便仕様に着替えて汗も引いた頃、お兄さんは息を切らしつつ、スーツケースをあっという間に階下まで。最初、階段の長さに戸惑ったけど、なかなか居心地いいホテルだったなぁ。
タクシーにご用心
ホテル近くの路地に向かうと、カードに書かれた会社名のタクシーが停まっていた。
「君かい?」
細面に大きなサングラスの、イケてる雰囲気のお兄さん。鼻歌混じりにノリノリで荷物を載せて、空港に向けて出発。
でもメーター止めないから、なんか変だなって思ってよく見てたんだよね~! そしたら案の定、金額はどんどん上がり、着く直前にポンと押したボタンで+3€跳ね上がり、請求は29€。
ちがうちがう、空港までは定額制だって知ってるし!
ホテルでもそう聞いたよ!と引かずに指摘すると、予想外の抵抗に口ごもりながら、いや今日は特別な日で……などと言い訳をしてる。
「定額で22€、荷物ひとつ分で+1€でしょ。
それともう1€……これはあたしの”好意”だから!」
そんなに欲しいならおまけでくれてやる、と24€渡しグラッツェ、と一応お礼はしたけれど、彼はブツブツ言いながらスーツケースを下ろし、黙ったままバツの悪そうな顔であたしを見送っていた。
土地勘のないアジアンの旅行者だからって、いいカモだと思ったんだろうねきっと。
でもホテルで呼んだタクシーでこれじゃあ、ホントすべて疑ってかからなくちゃいけなくなるじゃない。最後の最後でちょっぴり残念な気分。
騙される方が悪い、ってイタリア人は言うらしいけど、そんなことでちょっと多く稼いだって、それで気分よく生きていけるもんなの?
せっかく親切な人にたくさん出会って、イタリアの素敵なところいっぱい知ったのにな……。
大どんでん返し
そしてただ今、他2名の日本人とともに、ワケあってフィレンツェ・ペレトラ空港 Aeroporto di Firenze-Peretola から、お隣のボローニャ空港 Aeroporto di Bologna-Borgo Panigale にバスで移送の真っ最中。
余裕を持って順調にチェックイン、と思いきやオーストリア航空ウィーン行きがお天気のせいで欠航になり、急遽ボローニャ空港発のターキッシュ・エアライン、イスタンブール経由に帰国便が変わったのー!
”激しい雷雨をフィレンツェに降らせる予定だった雨雲が、もう少し北の方にずれて猛威を振るっている”
……らしい。あぁ、予想外の展開。
でもペレトラよりもボローニャの方が大きくてきれい!
出発時刻までだいぶ時間があるので、旅の間の情報整理でもしよかな。
そうそう、今までチェックする余裕もなかったけど、どれくらい歩いたんだろ?
7/5 ニース半日観光 25㎞
7/6 ニース発バスツアー 18㎞
7/7 81番バスの旅 20㎞
7/8 チンクエ・テッレの一日 23㎞
7/9 フィレンツェ半日観光 15㎞
7/10 最終日ウフィツィ 11㎞
6日間の歩行距離 計112㎞✨
どーりで、足が疲れるわけだよね!! 毎日酷暑だし……。
ふだんジムで週2回、筋トレのほかは有酸素3㎞分の運動くらいしかしてないのに、よく乗り切ったよこの1週間。むしろ上出来。
周りたかった観光スポット
リグーリア州と同様、いつかリヴェンジしたいフィレンツェ観光。その日のために記しておこう。
☑ ミケランジェロ広場(街を一望)
☑ シニョリーア広場
☑ ヴェッキオ宮殿
☑ ピッティ宮殿
☑ ボーボリ庭園
☑ ヴァザーリの回廊(現在非公開)
☑ アカデミア美術館(ダビデ像がある)
☑ ドゥオモ付属博物館(行き損ねた💦)
☑ サンティシマ・アンヌンツィアータ薬局
そんなことしているうちに、出国手続きのことが頭からすっかり抜け落ちてて時間ギリギリ! 慌ててチェックを受けて搭乗ゲートへ。危ない危ない!
トランジットは懐かしいイスタンブール。
2000年にトルコを訪れた時の、飛行機から目にして感動した宝石箱のような景色は今も健在。やっぱキレイだね~✨
海外旅行を始めたのが1999年。その時まだまだ初心者で、出発前日まで羽田に行く気満々だったり(偶然友達と話してて成田発と訂正された)、カッパドキアで拉致されかけたり、うっかり生水飲んで激しい下痢に襲われたのも、まぁ今となってはいい想い出。
イスタンブールは、巨大で美しい新空港に変わっていた。
いつでもどこでも、世界は生き物のように変わり続けてる。
どの土地を訪れても、そこに根付いた生活があり、みんなそれぞれが一生懸命生きている。だからこそ、食べ物でも芸術でも、生まれるものに特別な魅力が備わるんだよね。
今年の旅もまたひとつ、違う面白さを知った気がするな。
次は、どこへ行こう。
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